第45話
チュモンは流民たちを先導し、長安へ送ると称して出発する。チュモンを気遣うクムワは護衛兵部隊のナロたちをひきつけて時間稼ぎをしようと、ユファとともにわざと遠方へ湯治に出かける。チュモンは同行の軍官たちに事実を告げて追い払い、喜びにわく流民たちを連れて新たな砦を目指す。テソはチュモンの逃亡を知って激怒し、自ら兵を率いて追跡し山中で激しく戦うが、それは追跡軍を足止めし、その間に流民を舟に乗せて対岸へ渡そうというチュモンの作戦だった。
逃げたチュモンは間一髪で川を渡り、歯噛みするテソの目の前で対岸へと消えていく。一方、宮殿を抜け出そうとしたイェソヤは動きを察知され、捕らわれてしまう。モパルモとムソンからその報告を受けたチュモンは、イェソヤを連れていくことを諦めて流民たちと先を急ぐことにする。テソはクムワが背後でチュモンに協力していたことを察知し関与を問いただすが、クムワはあくまで白を切り通す。チュモンの行動を聞いたヨミウルはケルを去り、新たな主人となるチュモンの元へ向かう。
ソソノはコサン国の塩を盾にテソを脅し、商団との取引を迫る。クムワとともに宮殿に戻ったユファは、プヨから出られず投獄されたイェソヤのもとへ駆けつけ、彼女の懐妊を知って驚く。そしてチュモンは、ついに新たな砦となる山中の一角にたどりつき、新生タムル軍の結成を力強く宣言する。
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