第74話
15年の月日が流れ、屈強な若者に成長したチュモンの息子ユリは、プゴクチョの国境の村でイェソヤと暮らしていた。病気のイェソヤに楽をさせたいがあまり、ユリは商団の闇取引を手伝い、金を稼いでいた。一方、ヘンイン討伐に送り出されたオイは見事任務を成し遂げ、チュモンは確実に高句麗(コグリョ)の領土を広げ、ソソノがウテとの間にもうけたふたりの王子、ピリュとオンジョも国のために身を捧げていた。
チュモンは次に領土の獲得を狙っていたプゴクチョへ送る高句麗の商団を、ピリュに任せることにする。ところが、プヨの軍服を着た兵士たちに襲われ、商団は全滅してしまう。この襲撃を考えたヨンポは、激怒した高句麗がプヨを攻撃すればプヨは漢に助けを求めざるを得なくなり、漢軍の助けを借りてテソを追放した後、自分がプヨの王になれると企んでいた。金をもらって襲撃に参加していたユリは、異母兄とは知らずにピリュと戦い、重傷を負わせる。
この襲撃に不審なものを感じたチュモンは、オイたちにプゴクチョへ調査に向かわせ、その結果、裏で糸を引いていたのは漢であることが露見する。オイはプゴクチョの村の人々のなかにイェソヤの姿を見かけ、高句麗に戻ってチュモンにイェソヤの生存を報告する。
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