第28話
チュモンは漢の支配下にあり、以前より勢力の衰えたチンボン、イムドゥン両郡を攻めるのは今しかないとクムワに上奏する。ソソノは戦が始まったら自分も軍商として戦地へ赴くことを決意し、さらに、チュモンにテソとヤンジョンの間で交わされた取引について告げ、鉄器工場の新しい鍛冶職人たちはおそらく漢の密偵であると忠告する。チュモンはさっそくオイたちに彼らを見張らせ、ソソノの言う通りであることを確信する。
クムワを恨む王妃は神殿とサチュルトを味方につけて対立姿勢を示し、巫女たちは王の独善が災いの兆しをもたらしたと民に吹き込み、サチュルトは流民の受け入れを拒否することを決定する。クムワは危機感を覚えるが、戦で勝利すれば流民を救えるだけでなく反対勢力の野望を封じ込められるだろうというユファの助言に、気持ちが大きく動く。そんなある日、ヒョント城からの使臣として、ヤンジョンの娘ヤンソルランがやってきた。テソは縁組のことがクムワに知れるのではないかと心配するが、彼女は漢がプヨとの友好関係維持を望んでいる旨だけを伝えて帰ってゆく。
漢が他国とのいざこざを避けたがっていることは明らかだったが、クムワはチンボンとイムドゥンへの攻撃を決定する。以前より勢力が衰えたとはいえ、漢の鉄騎軍に挑むのはあまりに無謀すぎると家臣たちは反対するが、チュモンは「必ず鉄騎軍を制してみせる」と宣言し、特殊訓練を積んだ護衛部隊の実力を披露する。その後、クムワの独断に怒りを爆発させたサチュルトのチェガは、兵を出せという命令への返事として、命令を伝えた犬使者(キョンサジャ)の首を送り返す。
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