第27話
クムワが家臣一同からの皇太子を定める要請を拒んだため、激怒した王妃はサチュルトを味方につけてテソを皇太子にしようと画策する。ヨンポは再びトチの忠告を受け、チュモンとテソを対立させて共倒れを図ろうとする。チュモンはふたりの兄への怒りと復しゅう心を胸に秘め、護衛総官の職務にまい進する。
プドゥクプルの意見を聞いたクムワは国内情勢を心配し、民心を探るためチュモンを伴って市中視察に出かける。クムワは凶兆におびえる民がまじない師に救いを求めるさまを目撃して心を痛めるが、チュモンはそんなクムワに市中の民以上に古朝鮮の流民の苦境を考えてほしいと訴える。一方、ケルへ帰郷していたソソノは、テソがヤンジョンとの取引条件にヤンソルランとの縁組を承諾したと知る。その後、プヨへ向かうソソノは途中でピリュの君長ソンヤンが放った刺客の襲撃を受け、何とか撃退するものの、ソソノをかばったウテが毒剣で重傷を負う。瀕死のウテを救ったのは、ケルに到着した巫女ヨミウルだった。
チュモンの命令でオイたちは鉄器工場に忍び込み、漢の鍛冶職人が用いている秘密の材料を探る。オイたちから「黄土」を受け取ったモパルモは、早速それを用いて頑丈な鋼鉄剣を作ることに成功し、剣を受け取ったチュモンは大喜びする。その頃、チュモンの言葉を重く受け止めたクムワは、家臣一同に今後は古朝鮮の流民をすべて保護すると宣言し、漢との関係悪化を心配する各方面から非難が湧き上がる。ヨンタバルの協力でチンボンとイムドゥンに関する情報を集めたチュモンは、今こそ両郡に攻め入り流民を救う好機だとクムワに告げる。
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