第58話
始祖山の洞くつを訪れたチュモンは、折ってしまったタムル弓が元に戻っていることに驚く。そこへ姿を現した巫女ピグムソンはチュモンに「タムル弓は本来古朝鮮の王を象徴する神器だったが、滅亡時にプヨに渡ったまま真の持ち主を待ち続けていた」という意外な事実を告げ、名実ともに朝鮮の王になれと言い残して姿を消す。
プヨ宮殿ではクムワの顔に赤いあざが発症し、医官長の診察でも原因はわからず、クムワは災いの兆候と信じて神殿で回復を祈り続ける。帰還を許されて宮殿に戻ったテソはそんな父の姿に衝撃を受け、代わって国事を遂行することを決意する。一方、ヤンソルランは再び王妃から子作りをせかされて憤慨し、腹いせでユリの毒殺を画策するが、すんでのところで気づいたユファに阻止される。
危地に立つケルへの協力を決めかねていたチュモンは、チェサの紹介で会った商人チョン大人から古朝鮮の古地図を見せられ、その広大な領土に感動する。かつての領土を回復統一するにはまずケルとの同盟が第一だと決心し、タムル軍を率いてケルの応援に出発する。しかし、その頃すでにソソノはタムル軍の協力を諦め、ソンヤンを倒すには策略と奇襲しかないと兵を率いて敵陣に侵入を図っていた。テソの命を受けたプブンノは、そうとも知らずケルへ向かうタムル軍を偵察し、チュモンの首を狙っていた。
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