第12話
ヘモスとユファはついに再会を果たし、ユファはクムワに対して限りない恩を感じながらも、余生をヘモスとともに過ごしたいと願う。クムワは寂しさを覚えつつもヘモスの生還を喜び、ふたりを祝福することを約束して友を迎えに出発する。しかし、ヘモスは盟友クムワとプヨの平和のために身を引く決意をしていた。わが子チュモンを母に会わせるため宮殿へ送り出したヘモスは、その間にひっそりと姿を消すつもりでいたが、そこへテソが率いる二百名の兵が襲いかかる。孤軍奮闘の末、全身に矢を浴びたヘモスは最後にテソの刃を受けて絶命する。
すべてが終わったあと、その場に到着したクムワは友の死を泣き叫び、ユファは悲しみのあまり、それ以来床に伏してしまう。後日、クムワは首謀者がテソであったことを知り憤怒に震えるが、父上とプヨのためにしたことだと弁明する息子を手討ちにすることは、さすがにできなかった。
一方、チュモンは自分と関わったばかりに師匠は命を落としたのだという思いにさいなまれ、自暴自棄になってゆく。クムワは部下から、チュモンは酒と女と博打に溺れて暮らしているという報告を受ける。そんなある日、博打からの帰り道にチュモンを見つけたトチの手下ハンダンが大勢で襲撃をしてくるが、以前と違い、師匠に鍛えられたチュモンは見事に応戦する。街へチュモンを捜しにやってきたクムワは、その戦いぶりを密かに見つめていた。
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