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第20話『飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群』初回放送:2014年12月24日(水) 22:00~22:55

 奈良盆地の南。周囲を丘陵に囲まれた飛鳥、そしてその北部、大和三山に囲まれた地域に築かれた藤原京。ここは、有名な高松塚古墳、石舞台古墳、飛鳥寺後など20の資産が世界文化遺産候補として2007年に世界遺産候補として登録されている。

 そして、ここは、日本が初めて「国」として世界と向き合った場所でもあり、そして、その「国」の根本を作った聖徳太子の生まれ故郷、そんな飛鳥藤原京を滝田栄が訪ねる。

 まず訪れた高松塚古墳は、1972年に発掘、壁画が発見。よく歴史の教科書にも掲載されている有名な壁画は一般には非公開である。ここで、世界遺産推進協議会の飛鳥村文化財課の方から、世界遺産に登録されている資産や、登録への課題について話を聞く。それから、高松塚古墳と並ぶ飛鳥を代表する遺跡、石舞台古墳では、むき出しになった石室を前に、当時最大の権力者・蘇我馬子を思う。蘇我馬子は半島・大陸で最先端の文化である仏教を積極的に取り入れようとした。日本固有の神を信奉する物部氏を滅ぼし、仏教寺院を建設。その最初が飛鳥寺だった。日本最古の飛鳥大仏を拝観した、滝田は何を思ったのか。

 続いて、聖徳太子が生まれたと言われる橘寺へ向かう。聖徳太子は法隆寺を始め、多くの仏教寺院を建立、国の大改革に取り組み、冠位十二階や、十七条憲法を制定するなど、国家体制を確立した。滝田は日頃より、聖徳太子の言葉「和を以て貴しと為す」を大切だと話す。境内の聖徳太子遺跡などを訪ね、本尊聖徳太子を拝観しての滝田の言葉とは。

 さらに、当時の人たちは、どんなものを食べていたのだろうか?藤原京の遺跡から大量に出土した木簡に当時の食材が書かれていたという。それを再現した料理を「祝戸荘」で味わう。古代米や蘇(日本で最初に作られたチーズ)などその料理を紹介する。

 世界遺産登録を目指す飛鳥にはいくつもの寺があるが、当時からの建物は残っていない。しかし、建物は再建され、また、それらの遺構が発見され、展示されたり、復元されたりしている。日本が国家として形成した頃の遺跡を辿り、改めて日本の文化、そして当時の人々の心を思い、最後に滝は何を思うのか・・・。

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