今回、旅人の滝田栄は琉球王国の遺産群を巡ながら、わずか百数十年前まで日本とは異なる文化を持っていた王国の歴史と、沖縄の人々の心をたどる。
 首里城に着いた滝田は、城内に10か所あったとされる御嶽(うたき)のひとつで世界遺産の園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)へ向かう。御嶽(うたき)とは、祈りの場所(拝所/うがんじゅ)のこと。沖縄において御嶽は今も信仰の拠り所であり、町のあちこちに残る素朴な御嶽で拝む人の姿が見られる。さらに滝田は琉球王家の陵墓・玉陵(たまうどぅん)、アーチ門や城壁が美しい中城城(なかぐすくじょう)といった世界遺産を訪ねる。
 首里城と並んで世界遺産に登録されている最も重要な聖地が、御嶽の最高峰といわれる斎場御嶽(せーふぁうたき)。最奥部の三庫理(さんぐーい)からは、聖なる島・久高島を望むことができる。最後に滝田は沖縄の祖先神・アマミキヨが上陸したと伝えられる聖地へ。そこで今も残る信仰を目の当たりにする。
 王国そのものは滅んでしまったが今なお沖縄の人々の中に息づく文化や信仰に触れ、滝田はもう一つの宝を得る。