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第5話『日光の社寺』初回放送:2014年6月4日(水) 22:00~22:55

 日光は、徳川家康が幕府の安寧を願い、自身の永眠の地に選んだ場所。以前、家康を演じた滝田栄が、家康に愛された日光を巡る。

 石鳥居をくぐると、五重塔や絢爛豪華な建造物とそれらを包む森が姿を現す。日光の社寺の境内の特徴は、自然の地形を生かした参道や石段の周囲に、建造物がバランス良く配置されていることにより、神仏習合の荘厳な宗教的空間をつくりだしていることにある。日光山の象徴である東照宮を彩るのは、神厩舎の三猿、東回廊の眠り猫など、多様な動物彫刻。これらは単なる装飾ではなく、泰平がつづくことへの祈りが込められている。

 家康の思いに触れた後、滝田は日光山の残る社寺を目指す。徳川幕府の聖地のイメージが強い日光だが、その始まりは、日光連山への山岳信仰。日光三山の男体山、女峰山、太郎山で、男体山をご神体とする二荒山神社や、天台宗の大寺として山岳修験者から崇められていた輪王寺を見て回る。また、この地のさらなる魅力の一つは、奥日光の大自然。中禅寺湖や華厳の滝の美しさ、野生の動物たちや四季折々の花は日光の社寺の彫刻を彷彿とさせる。そして滝田は、日光彫に挑戦。江戸時代より受け継がれる技から、いにしえに思いを馳せる。

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