放送内容 (初回放送:2019年1月6日)
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1989年プロ野球日本シリーズ
読売ジャイアンツVS近鉄バファローズ

 心に残る伝説の名勝負を現代に伝える『The GAME~震えた日~』。今回は1989年プロ野球日本シリーズ 読売ジャイアンツVS近鉄バファローズを振り返る。 当時、巨人を率いたのは「藤田マジック」で、巨人を2度の日本一に導いた名将・藤田元司。対する近鉄を率いたのは、「仰木マジック」で知られ、後に野茂英雄・イチローといったメジャーリーガーを育てた、こちらも球界が誇る名将・仰木彬。 このシリーズ、初戦から3連勝した近鉄。悲願の日本一に王手をかけたところで、第3戦の先発・加藤が試合後、ヒーローインタビューで「巨人はロッテより弱かった」と語ったという報道をうけた巨人が奮起し、4連勝の大逆転となった。この年のリーグ戦で、パ・リーグ最下位となったロッテを引き合いに出したことで、大きな話題となった。
番組では巨人側の証言者として、このシリーズをもって現役を引退した中畑清とMVPとなった駒田徳広。近鉄側の証言者には、この年のリーグ戦で最多勝、本シリーズでは第1戦・第5戦に先発した阿波野秀幸、そして「ロッテより弱かった」と発言したと語り継がれ、第3戦・第7戦に先発した加藤哲郎を招き、当時の映像を交え、シリーズの裏側に迫る。

駒田は「西武がこなくて良かったと思いました。僕達は2軍時代に西武に勝てなかったから苦手意識があった」と振り返ると、加藤は、「当時、本当に西武が強くて『あの西武に勝ったんだから負けるわけない』という思いがあった」と語った。加藤のヒーローインタビューについて中畑は「僕らはバスの中で放送を見ていた。新聞報道のようにはっきりとは言ってないが、『ロッテより弱かった』というニュアンスに聞こえた」とし、さらに「逆転するというより『加藤をもう一度マウンドに上げる』というところにモチベーションがあった」と話す。一方、阿波野は「加藤のいつもの話し方が出てしまった。我々としては日常なんですけど、あの大観衆の前で言ってしまって・・・。近鉄側でも『もうやめとけ!』って感じはありましたよ(笑)」と問題となったインタビューを振り返る。

今も野球ファンの間で語り継がれる日本シリーズを選手達はどのような思いで戦ったのか?そして両チームの名将はどんな采配をふるったのか?球史に残る日本シリーズが今、甦る。

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