第25話
チュモンは鉄騎軍の威力におびえるオイたちを叱咤し、奇襲作戦と弓技を駆使して敵軍の進路を断ち、流民の一団を無事ヒョント領外へ逃がすことに成功する。一方、ヒョント城の太守ヤンジョンは漢からきた鉄官ノグンを接待し、テソへ鍛冶職人の貸与を約束する。さらに、娘ヤンソルランをテソに引き合わせて満悦だったが、鉄騎軍が倒され流民を逃したとの報告を受けて激怒する。鉄騎軍を襲った賊が弓の達人だったと聞いたテソは、チュモンではないかという疑いを抱く。
ヨンタバルはヤンジョンの仲介でノグンと対面し、漢の鋼鉄武器を売ってくれと要求する。プヨでは世継ぎ争いに焦ったヨンポが再びトチの言葉に乗せられ、主のいないヨンタバル商団を強制捜索していた。ヨンポは鉄器に関する極秘活動の証拠をつかんでクムワに報告し、クムワの心にヨンタバルへの不信が生まれる。一方、オイたちを従えてヒョント城下に入ったチュモンは、ソソノがヨンタバルとともにヒョントにきていると知り、ソソノが滞在する宿を訪ねる。チュモンは自分の身の安全をひたすら心配するソソノを愛しく思い、彼女を抱きしめる。
漢から優秀な鍛冶職人の一団を借り受けたテソはプヨへ凱旋し、ヤンジョンとの取引を隠して流民の職人を連れてきたとクムワに報告する。クムワの命令で早速鉄器工場へ赴いた漢の職人はモパルモたちの剣を笑い飛ばし、モパルモは憤るが、漢の職人たちが完成させた剣はプヨのものよりはるかに優れていた。その頃、チュモンはかつて父ヘモスと隠れ住んだ山に向かっていた。そこでオイたちに初めて出自を明かしたチュモンは、亡き父の遺志を継いで流民救出と古朝鮮の再興に生涯を捧げる覚悟だと宣言する。
|