株式会社ビーエスフジ
番組審議会 議事概要
BSフジ番組審議会事務局
第90回
- 開催年月日
- 平成30年10月3日(水) 午前11時より
- 開催場所
- 東京都港区台場2-4-8 BSフジ
- 出席者
-
今井 通子 委員長/医師・登山家 小玉美意子 副委員長/武蔵大学名誉教授 音 好宏 上智大学教授 鈴木おさむ 放送作家 林 高広 ㈱資生堂パーラー常勤顧問 三屋 裕子 ㈱サイファ代表取締役 矢内 廣 ぴあ㈱ 代表取締役社長 堀 晃和 ㈱産業経済新聞社編集局文化部長 - 議題
- 『東京花火大祭2018生中継』
2018年8月11日(土) 19:00~20:55放送
『ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)』
(第二、第四金曜日 24:00~24:30)
第89回「東京花火大祭」の裏側に迫る
2018年8月24日(金) 放送
議事概要
BSフジ番組審議会が3日に開かれ、『東京花火大祭2018生中継』とその裏側を取材した『ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)』について審議した。委員から花火中継に関して、歌舞伎と花火のコラボという挑戦は評価するものの、カメラワークを工夫するべきなどの意見が出た。『ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)』には花火か人間かどちらかに焦点を絞るべきなどの意見が出された。
委員の発言の概要は以下の通り。
【ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)】
- 歌舞伎と花火のコラボレーションという初めての挑戦をするという花火師の人間が描かれたドキュメントで興味をそそられた。しかし花火についても紐解いてほしいし、人間に焦点を当てたらもっと奥深いものを知りたくなる。どっちつかずで、内容がうわすべっていた。
- この番組は世界へ日本文化を発信していく「グローバル化」に大いに貢献している。
- 花火中継の裏側が見たかった。
- 花火大会の中継と「ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)」を両方見て、花火についてわからないことを解説してもらえたので満足度が高かった。
- 前半はナレーションが多かった。花火師は口下手なのかもしれないがそこがいいのだ。
- 最近は音楽と花火のコラボは増えているが、実際花火と歌舞伎を合わせるのは大変だったろうと思う。ドキュメンタリーとしてはそういう狭いところに焦点を当てても良かった。
- 花火の知識や歴史を伝える手段として細かな数字が出ていた。今回は社長の年齢や花火が日本に伝来した日がきちんと出ていて、よかった。
【東京花火大祭2018生中継】
- 花火は生にはかなわないという通説がある。ライブで2時間花火の映像を見るにはもっと工夫が必要だ。
- テレビで見ると音楽とコラボレーションしているのがよくわかった。特に紅屋青木煙火店は最高に音楽に合っていてびっくりした。テレビで見る醍醐味を表せたと思う。
- 日本花火鑑賞士会会員の小林仁美さんが事前に解説してくれて良かった。彼女の解説が番組のおもしろさを増してくれた。
- 歌手を出さず、音楽だけだったのでよかった。
- 花火中継はすばらしいできで、4Kで見たらもっとすばらしいだろうと思った。
- 歌舞伎と花火のカメラのスイッチングがよくできていた。歌舞伎役者と花火のエネルギーが影響しあっているようだった。
- 歌舞伎とのコラボは大いに評価したい。カメラが海老蔵に寄ると花火が見えず、花火を撮ると表情が見えないという側面もあったが、大いなる挑戦をした。この打ち明け話的な部分について司会者から解説があっても良かったと思う。
- 花火をゆったりと見せることができ、BSフジで中継する意味は満たしていた。しかしゲスト選択は疑問だった。知的好奇心を満たしてくれるゲストにして花火や歌舞伎の説明に特化してほしかった。そうすれば、地上波と差別化できておとなのための番組になったのではないか。
- 成田屋の紋 「三升(みます)」の花火には驚いた。
- 富士とかレインボー、ひまわりなどと解説を聞いても花火はその形に見えなかった。ライブ(生放送)だからしょうがないが、花火は、生放送では難しいと思った。テンポを良くするには編集して見せるべきではないか。
- 私はお酒を好きなので、お酒を飲みながら家できれいな花火をのんびり見られるのが楽しかった。
- どうやって撮れば花火の大きさや迫力が再現できるのか。画面から相対的に花火は小さく見えるので気になった。花火の色は再現されているが、あの大きさをどう再現するのかが課題だ。
- 色が強調されるが花火の迫力は「音」にもある。それを再現していればよかった。
- 一番の問題はカメラワークだった。人間の目は瞬時に全体から部分に行ける。もっとうまくスイッチングできるはずだ。
- カメラワークをもっときちんとすれば、「花火のBSフジ」として編成できるのではないか。4K放送が始まったらなおさらだ。
- フランスのアヌシーなど、外国の花火大会も見せてほしい。
- AKB48やEXILEの出演など、大胆な企画性を花火中継に持ち込んだらどうか。
これらの意見に対して事業者側からは以下のような発言があった。
【ESPRIT JAPON(エスプリジャポン)】
- 秋冬で花火の製造が終了するので、番組制作が決定した時にリアルタイムで撮れるものがあまりなかった。番組の性質上歴史的なものを入れたので話が広がってしまい、職人の思いを掘り下げることがいまひとつだった。当日の作業に関しても取材できなかったが、次回可能ならぜひ取材してみたい。
【東京花火大祭2018生中継】
- 今回花火中継が終わった時に制作会社と反省会をした。カメラワークとゲストには工夫が必要だとわかった。4K番組ではドローンカメラの映像を入れるべく編集する。ゲストも花火に深みを持たせることができる人を考えるなどしていきたい。
- 日本にはいろんな花火大会があるのでそれぞれの花火大会の特色を理解して制作するように指示している。
- 4K映像の花火を見るときれいだがクール。環境ビデオ的効果はあるが夏の暑さは感じなくなる。編集すれば、低音部の音を出そうと思えば出せる。
- 「レインボーブリッジ、封鎖できません!」と昔あったが、それと同じぐらい花火大会は大変だ。
■報告事項「2018年4月~9月の放送番組の種別の分類と種別ごとの放送時間」について
改正放送法に基づき、2018年4月~9月の第3週に放送した番組の種別の分類と、種別ごとの放送時間の合計などが報告された。(内容は当社HP上に別掲→)