株式会社ビーエスフジ
番組審議会 議事概要
BSフジ番組審議会事務局
第84回
- ■開催年月日
- 平成29年4月5日(水) 午前11時より
- ■開催場所
- 東京都港区台場2-4-8 BSフジ
- ■出席者
-
今井 通子 委員長/医師・登山家 音 好宏 上智大学教授 小玉美意子 副委員長/武蔵大学名誉教授 今野 勉 ㈱テレビマンユニオン非常勤取締役・最高顧問 林 高広 ㈱資生堂パーラー常勤顧問 三屋 裕子 ㈱サイファ代表取締役 矢内 廣 ぴあ㈱代表取締役社長 堀 晃和 ㈱産経新聞社編集局文化部長 - ■議題
- 『極皿(きわめざら)~食の因数分解』(毎週土曜夜6時)
「オムライス 前後編」(3月4、11日放送)
■議事概要
委員の発言の概要は以下の通り。
- 名店紹介だけではなく、歴史と文化にフォーカスが当たっていて丁寧に描かれていた。知的好奇心を満たす、読者のニーズに応えた番組だった。
- オムライス作りをフィッシャーマン(漁師)の目線で描いた想定外な視点でつかみがおもしろい。
- スローモーションが多用されていた。鍋を返すところなどで使っていて感動的に見えた。
- レシピの文字が小さくて見えづらかった。
- 料理が好きなスタッフが作っていると伝わってくる番組。
- 前後編で、レシピ、名店の技、おいしいお店の紹介など、若干盛りだくさんで冗長な感じ。誰がターゲットなのだろうか。
- ヤングチャンピオンとカゴメが番組で出てくるのはCMタイアップ、記事広告のスタイルをテレビでやっているのかと思った。タイアップではないということだが、それだったら若干出し過ぎだと思った。番組で企業をどう出すかは微妙かつ大事な問題でよく考えてほしい。視聴者の信頼性をどう得るのか、大げさに言えば番組の社会的ポジションが問われる。
- オムライスの食べ方で、女性は真ん中から食べ、男性は端から食べるというのが面白かった。
- 前後編続けて見るとかぶり部分が多く、既視感が出てくる。
- カゴメのオムライス検定のマイスターも、この人はこういう人と人物像がもっと見えてくると、「真ん中から食べる」という部分が生きてくると思った。
- オムライスは値段がとても高いわけでもなく、奥が深い。鉱脈をみつけたのかという気がした。これからも楽しみな番組だ。
- 意外性のある構成で、サブタイトルが「因数分解」ということだがわかりづらかった。構成上は名店と普通の人のオムライス、食べ方など違う種類のことが出てくる。もっと明確にして、前後編でなく一回で良かったのではないかという気がした。
- 「オムライス検定」はどういう問題が出るのか知りたかった。カゴメの社内向けなのか外部の人用なのかはっきりさせてほしかった。
- 最近は早いテンポの料理番組が多いが、この番組だと丁寧に段取りをやっているので覚えられるという感じを受けた。
- フィッシャーマン(漁師)と料理の手順を重ね合わせる発想は悪くないが、実際にうまく行っているかは疑問があった。皿に移すだけで「水揚げ」と言われても無理がある。逆効果になるとまずいので考え直すべきだ。
- グリーンピースを乗せるようになった由来が戦艦大和の厨房からという豆知識にびっくりした。今後もこのような知識を番組に生かしてほしい。
- BSならではの料理番組の方向で行っているのでもう少し試行錯誤してよい番組にしてほしい。
- 「映る」と「食べる」は別撮りにしないと、美しくかつおいしそう、とはならない。
- 2つだけ違和感があった。サブタイトルの「因数分解」はなんだったのか、「漁師」はなんだったのか。
- ハイスピードカメラを使ってスローモーションにしている映像がきれいでオムライスを食べたくなった。
- ナポリタンなど、独自の進化を遂げている日本の洋食は奥深い。番組で突き詰めてほしい。
- サブタイトルの「食の因数分解」に振られ過ぎている。章立てが5つもあって、「因数分解」のためにやっているなら、そんな構えはいらない。一つの料理を紐解いていくので十分だ。焦点を絞ってほしい。
- 料理のヘタなADのチャレンジシーンは長すぎる。第4章の3人のトークも、どこから食べるのかをそんなに真剣に話されても困る。
- CMに行く前に「続く」と出るのでそこで番組が終わるかと思ってしまう。
- 料理番組は料理の映像をいかに美しく撮るかが大事。凝った撮り方ではあるが「おいしそう」に感じるだろうか。
- 料理を作ったシェフが自分の料理を食べるのは違うと思った。第三者に食べてもらった方が良い。
- 鼎談の部分には司会者を置いた方が良かった。どこから食べるかなどバカバカしいことにこだわるのが面白かった。
- 料理がおいしく見えるように後ろから湯気を出すとか霧を吹くとか水か油をかけるとか、CMで使っている手法をやった方が良いのでは。
これらの意見に対して事業者側からは以下のような発言があった。
- 章立てを5章にしていて、やむなくカットしたシーンも多かった。全部詳しくやるのは不可能なので自分たちの中で整理が必要だった。
- オムライス作りを「漁師」になぞらえた部分だが、毎回このような遊びを入れている。今回は食材とシェフを両方キャラクター立てしたのでわかりづらかった。
- 番組で取材した企業に関しては、丁寧に紹介してしまった分、企業に利するように見えてしまった。どこまで取材対象としておもしろいと思ってやっているのかうまく折り合いをつけていく方法を考えていきたい。
- 料理を作ったシェフが自分の料理を食べるというのはあえて毎回やっている。シェフの普段見せない顔が見えるので面白い瞬間だが、説明が足りなかった。
- 料理の物撮りに関しては、霧を吹いたり、箸上げを整えたりはあえてしていない。番組で店側にここを直してくれとは言わないようにしている。
報告事項「10~3月の放送番組の種別の分類と種別ごとの放送時間」について
改正放送法に基づき、2016年10月~2017年3月の第3週に放送した番組の種別の分類と、種別ごとの放送時間の合計などが報告された。
(内容は当社HP上に別掲→)