宮城県仙台市と山形県山形市を結んで走るJR仙山線。東北地方の山の中をゆったりと走るこのローカル線は、日本で初めて交流電化路線開業の試験が行われ、開業したことでも知られている。
蒸気機関車ではじまった日本の国鉄だが、資源の少ない日本では鉄道動力の電気化が早い段階から望まれていた。
日本の交流電化の技術は、昭和30年代にヨーロッパの技術を参考にし、国内外の最新技術を採用。国鉄とメーカーの協力により日本独自に開発した技術である。
交流電化試験の成功で得られた成果は、その後の日本の鉄道技術に多大な影響を与えた。
後の北海道・東北・九州各幹線の電化だけでなく、世界初の超高速電車・新幹線の誕生にもつながっている。
日本の鉄道の近代化はまさにこの仙山線でから始まった。
その開発の裏に秘められた鉄道伝説を紹介する。