かつて日本でも多くの街に見られ、ちんちん電車の愛称で市民の足として長く親しまれていた路面電車。
その多くが、自動車の普及と共に姿を消していったが、原油価格の高騰・排気ガスによる大気汚染の問題などで、欧米とともに日本国内でもその価値が見直されている。
現在、増えている車両は車内の床が極めて低く作られた低床車両と呼ばれるタイプだ。
段差が少なく、高齢者や車いすの方にも優しい低床車両の路面電車を何とか日本にも普及させたいと九州の熊本市が全国に先駆けて導入した。
それは、日本の路面電車復活のきっかけとなった記念すべき車両なのである。
今回は、路面電車のこれまでの歴史、現在、日本を走る路面電車の開発の裏にあった伝説を紹介する。