兵庫県を基盤とする準大手私鉄・山陽電気鉄道。海沿いを走るその本線は、神戸市長田区の西代と山陽姫路間を結び、地元市民の足としてはもちろん観光路線としても親しまれている。
山陽電車・東二見車庫に保存されている平成2年に引退した日本初のアルミ車2000系2012編成の3両。
アルミ合金車体はその車両数こそ全体の割合からすると多いとはいえないが、車体の軽量化とその形成のしやすさから新幹線をはじめ多くの高速特急車両にはなくてはならない素材となっている。
日本のアルミ車両第1号であり、車両技術史に大きな足跡を残した貴重な車両、その開発の裏側に秘められた伝説を紹介する。