今回より、第2シーズンに突入した鉄道伝説。昭和4年から長年に渡って国鉄と日光観光の旅客獲得競争を繰り広げてきた東武鉄道。昭和30年代初頭に国鉄が画期的な特急電車車輛を開発中との情報(151系)を得た同社では危機感から新型特急車輛を開発する。開発にあたっては周囲の無理解や意思決定の遅さからチームは8ヶ月という短期間での作業を余儀なくされ、想定される国鉄の新車両に対抗するために速度性能と居住性快適性は最優先事項、設計士は辞表を胸に突貫で設計した。こうして出来た1720系は昭和35年にデラックスロマンスカーとして運行開始、以降30年以上に渡って東武の最上級電車として君臨する。