岩手県北西部の滝沢市、雫石町、八幡平市にまたがる活火山・岩手山(2,038m)。複雑な火山形態を有する大きな山体の山頂部には直径約1㎞の大噴火口があり、中央部の御室火口はいまも水蒸気を噴出している。その秀麗な姿から南部富士、南部片富士、岩手富士などとも呼ばれる。石川啄木が歌集『一握の砂』で詠んだ「ふるさとの山に向ひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」の歌は、故郷の岩手山をたたえた作品として有名。周辺の三ツ石山の紅葉は「本州で一番早い紅葉」として知られ、多くの登山者が訪れる。
今回は東北を中心に活動する登山ガイドの長谷川和之さんと佐藤佑人さんの案内でこの山を登る。
1日目は本州一紅葉が早いといわれる三ツ石山を目指す。秘湯・松川温泉から樹林帯を 歩き3時間。紅葉の名所、三ツ石山から遠く岩手山を眺める。2日目は網張温泉から、紅葉の時期に運行しているリフトを利用し稜線へ。荒々しい奇岩と抜群の眺望を持つ鬼ヶ城を経由するコースを歩き、八合目の避難小屋に宿泊。翌日、岩手山山頂を目指す。山頂からの眺望は、岩木山や八甲田山、遠くは鳥海山を望むことができ360度のパノラマを楽しむ。