山からの雪解け水で、川の水量が増す春。
東洋のナイアガラと言われる吹割の滝も、豪快に飛散するしぶきが増し
その迫力を一層引き立てます。
そんな吹割の滝の北に位置するのが群馬県の名峰・武尊山です。
群馬県みなかみ町と川場村、そして片品村の境にある標高2,158m。
北アルプスの穂高岳と区別するため、上州武尊山とも呼ばれています。
日本百名山の著者・深田久弥は、「上越国境から東の方を望むと、長大な障壁のような山が見える。それは一つの抜きん出たピラミッドとか、特異の独立峰として注目されるのではなく、その壁全体として私たちの眼を驚かすのである」と記しています。
山の案内人は、武尊山の麓、片品村でペンションを営む宮崎勉さん(71歳)
若い頃からヒマラヤ8,000m級の未踏ルートに挑み続けてきたベテランの登山家。
そんな宮崎さんにとって武尊山は、10代の頃に初めて本格的な冬山登山をしたヒマラヤ遠征の第一歩となった山。
今回は、そんな宮崎さんと、春の稜線を縦走します。
武尊山は周囲に2,000m級7座の峰頭を連ねる山。
初日は南東からのコースで、前武尊、川場剣ヶ峰、家の串、中ノ岳を通り、
二日目には北西からのコースで、武尊山の頂上を目指します。
360℃大パノラマの展望は、10座以上の百名山をみることができるという武尊山。
果たして、どんな絶景が待っているのか?