第56回「月山・春」

【月山・春】
月のような曲線を描き、月のように輝く山肌。作家・森敦の芥川賞小説で知られ、古くは松尾芭蕉も登頂した霊峰・月山(標高1984m)。
山形県のほぼ真ん中、目を射るのは、圧倒的なその大きさと、広い裾野。 
今回は日本でも有数の裾野の広さを持つ月山を体感する、早春ならではの超ロングスキーツアーに挑戦!総延長はなんと35キロ!ゴールとなる奥羽の秘湯・肘折温泉目指しての2泊3日、それはまさかの天候、まさかの食事、そしてまさかの絶景の連続! この目まぐるしく変わる山中でしっかりガイドしてくれたのは、月山の先達も務める地元西川町出身の佐藤辰彦さん(62)。
 佐藤さんは2年前に公務員を定年退職、ぽっかり空いた心の隙間を埋めてくれたのは、月山の白き尾根と大切な山仲間だった…。