「四国は雪国です」こう言われてすぐに納得する人はいないはず。四国といえば温暖な瀬戸内海と太平洋に囲まれる南国のイメージ、しかし今回はまさに雪国と言っても過言では無い、想像を越える山旅となりました。
愛媛県のほぼ中央、古来より天下の霊山とされてきた西日本最高峰・石鎚山(1982M)。いくつもの長いクサリがかかる、かの弘法大師も訪れた修験の山です。7月のお山開きでは、多くの白装束の行者によって御神像が山頂の社へと運ばれる大祭が執り行われますが、冬になれば人影もまばら。それは厳しい寒気と積雪の為。
12月の石鎚山を案内してくれたのは地元四国の山岳ガイド・松本智広さん(48)と、正式なガイドを目指す重川まさみさん(50)。重川さんは主婦と会社員を両立させながらもガイドになる夢を、この四国の山で育んできました。
二人は、深い雪をかきわけ、猛烈な風にたたかれながら石鎚山の山頂へ。そこで“南国の雪山”が見せてくれたのは、雲と風と山々が織りなす、神宿る山の、荘厳な絶景でした…。