雨を飾ると書いて“雨飾山”(1963M)。不思議でロマンチックな名に魅かれ、ぜひ登ってみたい百名山のひとつだったという小野寺昭が、登山口である長野県北部の小谷村(おたりむら)へ向ったのは8月はじめでした。
雨飾山麓は温泉の名所としても知られ、大湯元・山田旅館は江戸期創業で、宿そのものが国の有形文化財という老舗。その21代目当主・山田誠司さん(47)のガイドで、真夏の雨飾山へ臨んだ小野寺ですが、優しい山の名にそぐわず、急な登りあり、岩場あり雪渓ありの手強いルート!しかも小野寺は自他共に認める雨男、しかしガイドの山田さんは晴男!咲き乱れる高山植物に励まされ、名峰と名湯をつないだ二人旅、その行方は…?