「伝統の仏教国と急速な経済発展…変革期の狭間で揺れ動く子どもたち」 為末大 元陸上選手

 日本の約1.8倍の国土に約135以上の少数民族が住む、多民族国家のミャンマー。国民の約90%が敬虔な仏教徒であり、男の子は20歳になるまでに一度は僧侶になるのが一般的。そんな中、2011年に民主政治へと完全移行したことも追い風になって、“アジア最後のフロンティア”に外国企業が続々と参入し、急速な経済発展を迎えつつある。
 為末大は、ヤンゴン郊外でお寺が運営している学校に通う13歳の少年を取材。両親は、共に経済的な理由で小学校を卒業できず多くの苦労をしたため、教育を受けることを何より重要に思っている。また、少年自身もエンジニアを目指し日々勉強を怠らないが、為末は学校だけでなく家庭での教育を大切にする家族の在り方にも注目する。生まれ育った大好きな村から見つめる、国の大きな変化…。その時、少年の目にはどんなミライが映っているのだろうか。