全国のJR線の中で最も高い所を走る小海線には、“八ヶ岳高原線”の愛称が付けられている。山梨県の小淵沢駅を出て広大な山裾を登ると標高1375mの最高地点を通過、雄大な八ヶ岳の景色も間近に迫る。
清里や野辺山といった山のリゾート地を過ぎると、列車は北へと向きを変え千曲川の源流にそって駆け降りる。長野県の佐久盆地に入ると眼前に荘厳な浅間山麓を仰ぎ見る。高原の魅力を楽しめる小海線の終着地は島崎藤村の詩「小諸なる古城のほとり・・・」で名を知らしめた小諸の街。
風情ある城址や優美な日本旅館が旅情をかき立ててくれる。