東日本大震災で甚大な被害を受けた東北の鉄路。その復旧への道のりは、国からの支援を受けた三陸鉄道(2014年春全線復旧)以外、震災から2年経った今も、一部バスによる仮復旧以外、全線復旧へのメドが全く立っていない。
 中でも常磐線広野~桃内間は、福島第一原発事故の警戒区域で、未だ被害の把握さえできていない状態だ。太平洋沿岸各地の自治体は、JRに対して早期の復旧を要望しているが、千数億円という復旧費用はJRにとって大きな負担。JRはBRT(バス高速輸送)での仮復旧を提案しているが、鉄路をはがしてバス専用道にすること自体、鉄道復旧を前提とした町づくりの支障になるとの理由で拒否する自治体も多くある。番組では、鉄道の復旧に向けて苦悩し努力する町や人々の姿、また全社一丸になって復旧に取り組む三陸鉄道など「鉄路を守る」ための闘いを長期にわたり密着取材する。