＜午後の名作ドラマ劇場＞『腕まくり看護婦物語9～大島烈風編～』

　泉ピン子の当たり役、直情で強気だが心やさしいベテラン看護婦小見山妙子の痛快ドラマシリーズも回を重ねて第九弾。お互い内心好きあっている五十嵐医師の秋野大作や、悪口を叩きあいながら親身な情で結ばれている同居人・綾の野村昭子らおなじみレギュラー陣に、新しく外科医・月岡みずほの大場久美子が加わっての物語。病院に検査入院してきてわがまま仕放題の五十嵐の恩師が巻き起こす騒動に、嵐の離島で急病の少女を救おうと懸命な妙子の働きをからませて描く。
　十条病院第一内科に強引に検査入院してきた、五十嵐の恩師の大先生、乾平八郎（長門裕之）は、特別個室でわがまま仕放題。取り巻き連と派手な酒盛りまでしでかす始末。だが彼は実は目をかけたただ一人の孫に背かれた孤独な老人だった。平八郎に反発して医学を中途で捨てたその孫に会いに、妙子は利島をたずねる。そこで島の少女の急病に遭遇、あいにく診療所の医師は不在、折からの暴風雨で大島の病院からの救助も望めない----。