株式会社ビーエスフジ
番組審議会 議事概要
第116回
- 開催年月日
- 開催年月日 2025年4月2日(水)
- 開催場所
- 東京都港区台場2丁目6番8号
フジテレビメディアタワー22階 ㈱ビーエスフジ - 委員総数
- 7名
- 出席委員数
- 7名
- 出席委員(敬称略)
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音 好宏 委員長/上智大学 教授 三屋 裕子 副委員長/(公財)日本バスケットボール協会 会長 林 高広 副委員長/㈱ギンザのサヱグサ 取締役・未来創造室室長 加藤 義人 ㈱テレビマンユニオン 副会長 三田 寛子 女優・タレント 髙橋 ゆき ㈱ベアーズ 取締役副社長 沢辺 隆雄 ㈱産業経済新聞社 論説委員 - 審議事項(2K)
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番組審議
『プロ野球 レジェン堂』(第27回 ゲスト:王貞治)
放送日時:2025年2月18日(火)22:00~22:55放送 - 審議事項(4K)
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BS4K全般について
議事の概要
委員の発言の概要は以下の通り。
- 王さんが「自分は好球必打で四隅を見逃す、だから四球も多い」という話は、飲み会のネタとしても使えるほど面白い話だった。
- この番組を見て、改めて思ったのが「透明性ある健全な組織運営体制」というのは、より良い良質な番組を伝えるものだと思うので、これからもBSの特徴や長所を生かした面白い番組をどんどん作ってほしい。
- 王さんにお会いすると、いつも優しくて、腰が低く、謙虚さを忘れない偉大な大スターという印象だが、番組でもその人柄が出ていると思う。
- ダイエーの監督に就任する際に「ときめいた輪の中から外れると戻りたくなる。できるだけ東京から離れたかった」と思っていたというのは初めて聞く話だったし、チームのメンタルを作るのにご苦労された様子が感じられ、胸に迫るものがあった。
- 今の子供達が見たら映像がないと分からないと思うが、王さんの全盛期を知っている世代としては、それらを省いた作り方のほうが、話に集中できるし、自分の思い出の引き出しが開くので秀逸な番組だと思う。
- 昭和的な作りだと思うが、無駄が省かれているので逆に最先端の演出だと思う。
- プロ野球は、昭和最大のエンターテインメントであり、コンテンツだから、当時を謳歌した人たちすべてに親しまれる番組だと思う。
- 徳光さんの野球愛を感じるし、当時を体験している人なので語り口などが番組を引き立てていると思う。
- 遠藤アナウンサーの目がキラキラしてすごく好感が持てる。
- 王さんも聞き手が徳光さんという事もあって、当時の気持ちが表情に現れ、リアル感があった。
- レジェンド達も最初からスターだったわけではないので、もっと隠れた努力を上手く聞き出し、子供達が「努力って大事なんだ」と理解できるような内容に期待したい。
- 今回に限らず、現役時代にバッターとして活躍した方にフォームの実演をさせるのは、資料映像とは違うディテールを掘り下げられる良い演出だと思う。
- バットの職人さんや甲子園のグラウンド整備をしている阪神園芸さん等、選手以外のレジェンドを紹介するといった取り組みもできると思う。
- 社会が方向性を見失ってどうすれば良いかという問いに、政治や組織、親、学校がちゃんとした答えが出せていない時にレジェンドの言葉はある種の明かりになったりすると思う。
- 王さんの語る言葉の奥に愛とか覚悟、そして画面から伝わる熱量感のある編集が、単なるスポーツインタビュー番組ではなく、生き様を見せるドキュメント番組にしていると思う。
- 華やかにし過ぎず、過度に演出し過ぎず、それでいて何か心に寄り添ってくる温かさはBSフジの特徴だと思う。
- 長嶋さんが監督になったら調子が悪くなったという話は、「人間・王さん」が見えてとても良いと思う。
これらの意見に対して事業者側からは以下のような回答があった。
- プロ野球はBS放送において宝の山という認識があり、試合の中継では表現できない番組を制作したいと思い、企画をした。
- 徳光さんは野球関係者から厚い信頼があるため、番組のキャスティングにつながっていると思う。
- 現在の王さんが話している姿をしっかり見せた方が、視聴者に説得力を持たせられると思っていた。本日「無駄を省いていて良い」という言葉をいただいたので、資料映像を多用しない、今の手法を続けたいと思う。
- ピッチャー側、バッター側の話をクロスさせることで、1つの試合のエピソードが肉付けされて、よりドラマチックになっていくので、例えば「甲子園スペシャル」や「ドラフトスペシャル」のように括ると、また違った見え方ができると思う。
- ご提案があった阪神園芸さんやバットの職人さんといった、選手以外のレジェンドができれば、まだまだ可能性を秘めた番組だと思う。
その他
フジテレビの人権問題によるBSフジへの影響と第三者委員会の報告書に記載された類似事案についての対応の説明
- フジテレビの人権侵害問題だが1月17日の「クローズド会見」以降、弊社もFMHのグループ会社であり「フジ」の名前を冠する放送局であるため、数社からAC差し替えやイベント、番組の中止・中断の依頼があった。スポンサーには「フジテレビとBSフジは別会社である」という説明をしたが、受け入れてもらえない会社があったことは残念に思う。
- 3月31日の第三者委員会の報告書の中に、『BSフジLIVE プライムニュース』(以下、『プライムニュース』)のキャスター・反町理(以下、反町キャスター)が関わった事案が記載されている。この事態を受けて3月31日の『プライムニュース』で、反町キャスターの出演を見合わせる旨を視聴者へ報告。翌日4月1日には弊社のHPにて、反町キャスターの番組出演を「当面見合わせる」旨を発表した。
- フジテレビは「事実関係を確認し、厳正に対処する」としているため、我々としては、結果を見て適切な判断をしたい。
本件について委員から以下のような発言があった
- BSフジの社員の皆さんのことが気になっている。御社は独立したテレビ局だが、今回の事案はグループ会社の事であるため、役員は社員の皆さんとコミュニケーションを取って、「BSフジはこういう会社なんだ」、「BSフジはこれからこう行くんだ」というような気持ちをもっと前面に出していただきたい。
- 3月31日の『プライムニュース』を拝見した。冒頭こそ第三者委員会の報告書や反町キャスターの出演見合わせの説明はあったが、その後は政府の新年度予算成立だった。この日、各局のニュースで新年度の予算成立をしっかりと報道していたのは『プライムニュース』だけだったと思う。時流に流されることなく、今『プライムニュース』が発信すべき事をこれからも視聴者に伝えてほしい。
委員からの発言について事業者からの回答
- 4月2日の『プライムニュース』は、第三者委員会の報告書の内容とコーポレートガバナンスを放送する。その中で、反町キャスターの事案は触れざるを得ない。反町キャスターのコメントというよりも、我々としてこの事案をきっちりと精査する。ただ『プライムニュース』の意味合いとして、スキャンダラスにするのではなく、コーポレートガバナンスやビジネスと人権について、日本企業の抱える問題という視点になると思う。