株式会社ビーエスフジ
番組審議会 議事概要
第114回
- 開催年月日
- 開催年月日 2024年10月2日(水)12時~
- 開催場所
- 東京都港区台場2丁目4番8号
フジテレビメディアタワー22階
㈱ビーエスフジ - 出席者
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音 好宏 委員長/上智大学 教授 三屋 裕子 副委員長/(公財)日本バスケットボール協会 会長 林 高広 副委員長/㈱ギンザのサヱグサ 取締役・未来創造室 室長 鈴木 おさむ ㈲オフィスおさむ 代表取締役社長 加藤 義人 ㈱テレビマンユニオン 副会長 三田 寛子 女優・タレント 髙橋 ゆき ㈱ベアーズ 取締役副社長 沢辺 隆雄 ㈱産業経済新聞社 論説副委員長 - 審議事項(2K)
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『植野食堂 ふるさと駅弁作りの旅 福井編』放送日時:2024年7月27日(土)14:00~15:55放送
- 審議事項(4K放送)
- BS4K全般について
議事概要
委員の発言の概要は以下の通り。
【2K放送】
- 地図や土地の情報が画面で見やすく表示されていて、とても参考になった。食文化についても、鯖街道の話も分かりやすかった。民宿もすぐにでも行ってみたいと思うようなロケーションだった。
- 「若い頃には戻りたくない」というコメントがあったが、番組内のお2人は興奮と目の輝きが若者みたいだった。
- 出演者2人の「同世代のありがたさ」や「拘りがなくなって楽になる」というコメントを聞くと、これからの人生がちょっと楽しみになったうえに「60の壁」の恐怖感が減った。
- 番組で「一般の方に食べ物を売る」というのはとてもハードルが高い。衛生面を含めて商品化できない場合もあるし、人にお金をつかわせて売るということは緊張感が出るので、それを実行する企画は秀逸だと思う。
- 企画の背骨がしっかりしているので、番組にいろいろな要素を入れても全部成立していると思う。
- 60歳近くのおじさんのちょっとしたBL感がとても良かった。
- 2人の何気ない会話が、BSの視聴者層にはあっているし、同世代の人生観を見られる事が面白いと思う。
- 福井と言えば、カニや塩ウニが入りやすいが、それらが無かったことでレギュラー番組で扱う「ふつうで美味しい」というコンセプトが、スピンオフ企画でもしっかりと守られている。
- ある世代から「のんびり各駅停車でゆっくり行きたい」という憧れがあるので、BSのターゲッティングにはあっていると思う。
- 出演者の息の合った掛け合いが何とも言えず面白いし、番組に良い味、良いムードが醸し出されて、これが柱になっていると感じた。
- 2人の年齢談義は軽くもなく重くもないが、深みのある人生観が漂った良いやり取りだった。
- 前作から続いている植野さんと六角さんのダジャレの掛け合いも、伏線というか、繋がりになっているし、良いエッセンスになっていたと思う。
- ナレーションを番組の仕掛け人である植野さんがやるところが、良かった。
- 数多あるグルメ番組と異なり、最後に弁当を作るというストーリーにオリジナル性を感じた。
- ロケハンが大変だったと思うが、沿線それぞれのお店や料理店、宿もみんな良いし、魅力あるロケーションだった。
- 六角さんが最後の弁当作りのところまでいて、自分が描く包装紙のデザインや弁当のレイアウトまで植野さんと一緒に相談するシーンがあると、なお良かった。
- 「地方創生」や「日本の食文化の未来を支える」という意味でも、良い番組だったと思う。
- 駅の床屋さんや釣れない朝の釣りなどは、普通の番組ではカットしてしまうが、それを旅の流れの中で必然的な寄り道として描かれていて心地良いし、魅力的だ。
- 番組を見て、行ってみたいと思う場所がたくさんあったし、視聴者も同じ感覚だったと思う。小浜線の車窓から見える風景や青葉山の夕暮れの美しい夕日など、よく表現されていたと思う。
- 番組を見ていると取り上げた職人さん達が、だんだんこの国からいなくなるなと思い、危機感を感じた。地方・地産を守っていくために、こういった職人の方を特集する番組などをぜひ作っていただきたい。
- 2人の入浴シーンでは、ベージュのバスタオルを巻いていたが、ネイビーやオレンジなど、明らかに巻いていると分かる色に変更したほうがいい。また食事中に口元がアップになるシーンには正直抵抗感があった。カメラを引くとか斜めからにするなど撮影方法の工夫が必要だと思う。
- 番組のInstagramをチェックしたら内容がステキだったので、早速フォローした。
- スピンオフの番組といいながら、本当に見応えのある良い番組だった。出演者2人のやり取りが良い味を出しているし、語り口がちょうど良かったと思う。
- 番組の目的は、食べ物を探してお弁当を作るということだが、それぞれの土地の人達の人生模様や拘りみたいなものが非常に伝わってきた。
- へしこ作りやおぼろ昆布のシーンでは、地元の方の語り口がすごく朴訥で良かったし、駅の仕事と理容店を営むご夫婦とのやり取りでは言葉が少ない分、味わいがあった。
- ナレーション自体が悪いというわけではないが量が多いので、もう少し削っても十分伝わるし、趣が出ると思う。
【4K放送】全般について
- 特になし
これらの意見に対して事業者側からは以下のような回答があった
- この番組を企画した意図は、レギュラー番組の『植野食堂』から長尺の番組を作りたいと思った事がきっかけだった。しかし、普通の旅だと面白くないので、何か目的を持たせたくて弁当作りにした。そして「駅弁やるなら鉄道」「温泉」「お酒」と考え、「幕の内弁当的な番組」という志向にした。また、2022年に放送した第1回の秋田の内陸縦貫鉄道や今回の小浜線も赤字路線だが、弁当を作って赤字路線を応援するという隠れた狙いもある。
- 今回で2回目のスピンオフ企画だが、植野さんが六角さんなら「ぜひ、やりたい」ということもあり、また、六角さんは他局で鉄道とお酒の番組に出演されているので、ぴったりということでキャスティングした。
- 「62歳の入浴シーンはいかがなものか」という点については、温泉は「入って何ぼ」と考えているので、ご容赦いただきたい。「バスタオルの色を変えた方がいい」というご意見については、自分も最初見た時に穿いていないと思ったが、「チャコールグレーの下着を穿いている」と、確認出来たので、そのまま放送した。次からは下着の色を変え、「ちゃんと穿いている」というところを出したいと思う。
- 梅雨時だったので弁当を作る過程には苦労があった。
- 「六角さんが最後までいた方がいい」というご意見については、制作予算や撮影スケジュールの関係もあるが、今後は実現できるよう検討したい。