2024年7月21日(日) 12:00~14:00

<サンデードキュメンタリー>ザ・ノンフィクション特別編『新宿二丁目の深夜食堂 ~人生を奏でるビール瓶~』

次回の放送予定

2024年7月21日(日) 12:00~14:00

新宿二丁目…LGBTQの人々が集うこの街にたどりついた者たちが、「癒やし」を求め、夜ごと訪れる深夜食堂がある。

この街で53年、営業を続けてきた「クイン」が開店するのは、日付が変わった午前0時。飲食店をハシゴしてやってくる会社員や同性愛カップル、自身の店の営業を終えた“二丁目の住人”など、閉店する午前9時まで、客足は絶えない。多くの客の目的は、名物ママのりっちゃん(77歳)に会うこと。恋愛の悩みや人生相談など、ここでしか話せない悩みをぶつければ、返ってくるのは、優しいアドバイスや、時に厳しい叱咤激励…心の中にポッカリ空いた穴を埋めてくれるのだ。さらに、りっちゃんの夫である加地さん(77歳)が作る「焼き魚」や「ハンバーグ」、「おにぎり」や「500円定食」など、安くて温かな家庭料理が、お腹を満たしてくれるのだ。

店の歴史は半世紀を過ぎ、気付けば夫婦は77歳。客が引けた店内で語り合うのは、「夫婦の今後」について。すでに夫婦の体力は限界の状態…それでも「辞めないで」という“二丁目の住人”たちの声に応え、「1年後に迫った賃貸契約の更新までは…」と、満身創痍の体で営業を続けていた。しかし、りっちゃんの座骨神経痛は日に日に悪化。さらに、加地さんがこの夏の記録的猛暑で倒れ、救急車で運ばれる事態に…「クイン」は臨時休業を余儀なくされた。そして、店を再開して1カ月後、入口の壁に張られたのは「閉店のお知らせ」。夫婦は、1年後の契約更新を待たず、2023年9月末に閉店することを決めたのだ。突然の知らせに驚く常連客たち。店には涙する人も多くいた。

数え切れない孤独や絶望を受け止めて、人々の背中を押してきた深夜食堂「クイン」。
53年の歴史に終止符を打つ決断をした名物夫婦。閉店へのカウントダウンの日々を見つめた。

出演者・スタッフ

【語り】吉田羊
【ディレクター】田渕慶
【チーフプロデューサー】西村陽次郎
【制作協力】ライド
【制作著作】フジテレビ
【番組テーマ曲】
〈曲名〉サンサーラ
〈作詞・作曲〉山口卓馬、書上奈朋子
〈歌〉suis from ヨルシカ

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