2024年11月30日(土) 26:00~28:00

ザ・ノンフィクション特別編『今晩 泊めてください ~ボクと知らない誰かのおうち~』

次回の放送予定

2024年11月30日(土) 26:00~28:00

毎晩、見知らぬ人の家をタダで泊まり歩く男がいる。

リュック一つで全国をさすらい、夕方になると街角で「今晩泊めてください」と書かれたフリップを掲げるのは、シュラフ石田(32)。なぜか、泊めてくれる人は毎日のように現れ、夕食をごちそうになったり、お風呂を借りたり、一緒にゲームをしたりと、一期一会の出会いを楽しんでいる。この生活を始めて4年、これまでに300軒以上の家を泊まり歩いてきた。元々、引っ込み思案なタイプだったという石田だが「何のしがらみもない一期一会の関係なら、自分らしくいられる」と、28歳で仕事を辞め、貯金を取り崩しながらこの暮らしを続けている。

石田が「家主さん」と呼ぶ人々はなぜ、その日に出会った石田を家に泊めるのか。カメラを向けているうちに見えてきたのは、それぞれが抱える“心の空白”だった。

2022年の大晦日。大阪にいた石田を泊めたのは、20代の男性。心の病を抱えながら、一人暮らしを始めたばかりだという。風呂を沸かし、年越しそばを振る舞ってくれた。石田は、男性のこれまでの苦しみや過去に耳を傾け、一緒に新年を迎える。その一方で、大学時代の友人からは「働くべきだ」「何がしたいのか分からない」と問い詰められるのだが、石田は「今が楽しければいい」と頑なに聞き入れない…。

石田が今の生活にこだわる理由が垣間見えたのは、街頭でフリップを掲げることが難しい雨の日のこと。この夜、石田が訪ねたのは、1週間前に泊まった20代女性の部屋。一緒に食事をし、マンガや音楽などのたわいのない話をしながら過ごす。彼女は「孤独で乗り越えられない夜」に、石田が隣にいることで救われたという。石田もまた、自分の存在が必要とされることを心地よく感じているのだ。

そんな中、夜8時を過ぎても“家主”が見つからない石田が向かったのは80代女性の家。1人暮らしの彼女は、いつ来るとも分からない石田のために大好きなビールを冷やして待っていた…

自由気ままに生きる男と、彼を受け入れる人々の一期一会では終わらない不思議な関係。このつながりの先にあるものとは…


(初回放送:2024年6月16日)

出演者・スタッフ

【語り】あの
【ディレクター】奥村かおり
【プロデューサー】宮下瑠偉
【チーフプロデューサー】西村陽次郎
【制作協力】オルタスジャパン
【制作著作】フジテレビ
【番組テーマ曲】
〈曲名〉サンサーラ
〈作詞・作曲〉山口卓馬、書上奈朋子
〈歌〉suis from ヨルシカ

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