
- ドキュメンタリー
2025年11月23日(日) 10:00~10:30
『鉄道伝説』
2025年11月23日(日) 10:00~10:30
第175回「パシナ型蒸気機関車 ~キング・オブ・ロコモ 吉野信太郎~」
毎週(日) 10:00~10:30
かつて、南満州鉄道のパシフィック第7型という蒸気機関車が存在した。
それは、超特急列車「あじあ号」をけん引し、大陸の地をごう音をとどろかせて疾走した。
通称「パシナ」と呼ばれ、東洋一の機関車と称賛された。
その均衡のとれた美しい造形は流線形で、動輪は 2m、最高速度は 145km/hといわれ、全車に冷暖房を完備した超高速旅客列車であった。
そんな怪物のような「パシナ型蒸気機関車」を開発した、一人の設計技師がいた。
南満州鉄道の若きエース・吉野信太郎(よしののぶたろう)、「キング・オブ・ロコモ」と呼ばれた。
彼に与えられた使命は、わずか「7か月で最新鋭高速機関車を設計せよ」というものであった。
吉野信太郎たちが、命を削って情熱を燃やしたパシナ型蒸気機関車は、今も人々に伝説として語り継がれている。
明治に開業、昭和時代にピークを迎えた日本の鉄道史はそのまま日本産業史と言える。だからこそSLのようなその当時の佇まいには近代史のノスタルジィを感じることができるのだ。
今までの鉄道番組には無かった鉄道百数十年の歴史、ドラマを描く人気番組「鉄道伝説」。新幹線はなぜ作られたのか?日本中に特急網を張り巡らしたのはなぜか?日本はなぜこんなに電車が走っているのか?莫大な数の人々とその時々の英知を尽くして発展してきた日本の鉄道史には、多くの伝説がある。
2013年以降、そんな鉄道界の歴史・伝説に迫ってきた「鉄道伝説」。150年を超えた鉄道史の中に残る「鉄路に命をかけた男たち」のさまざまな伝説を描いていく。



