＜サンデードキュメンタリー＞『第30回FNSドキュメンタリー大賞』

　広島県福山市の建設会社。ここでは従業員13人のうち6人が“元受刑者”だ。この会社を経営する山本晃二さん自身も過去2度、合計7年間にわたり服役した経験を持つ。山本さんは全国の受刑者を支援しようと、彼らの出所後の生活の見通しが立つように専門の求人誌『NEXT』を2018年に発刊。全国の刑務所などに送る活動を続けている。その背景には自らが出所後に立ち直ることができた経験があった。
　無職の人の「再犯率」は、仕事に就いている人に比べて約3倍にのぼる。刑務所を出ても行き場のない者が追い詰められ、再び犯罪に手を染める。もし仕事があれば、支援する人がいれば、どうだったか。
　番組では山本さんの活動のほか現在の刑務所の就労支援をめぐる状況や、更生を誓う受刑者の生の声を取材。変わらない過去と変えたい未来。「人生をやり直したい」と願う元受刑者と支援する人たちの姿を通して、わたしたちの社会はどうあるべきかを考える。

＜制作＞テレビ新広島