＜午後の名作ドラマ劇場＞『姑は名探偵芹澤雅子　八丈島南国リゾート殺人事件』

　戦後まもなく、日本で初めての女性による事件専門私立探偵として名声をあげた芹澤雅子（池内淳子）もいまは引退、区役所出張所勤めの息子・義朗（石黒賢）夫婦と静かに暮らしている。義朗の妻で雑誌記者の真弓（野村真美）と、時折“嫁と姑”の火花を少しは散らしながら。
　その義朗夫婦が、職場のグループ旅行に参加。八丈島リゾートに出かけた。翌朝、留守番の雅子に八丈島から突然の真弓の電話。同行の女子職員がホテルのプールで変死、第一発見者の義朗に殺人の容疑がかけられているという。雅子はすぐに八丈島へ。
　殺された幸江（初瀬かおる）は、島の名産黄八丈の帯を首に巻きつけ、プールに浮かんでいたという。彼女は職場の課長・伊勢隆一（佐藤Ｂ作）の妻・小夜子（余貴美子）の従姉妹だ。今回の旅行には伊勢夫婦、義朗夫婦と幸江のほか、職員の良子（真日龍子）ら８人。それにかつて使いこみで懲戒免職になっていた元同僚の添田（中村繁之）もなぜか現われ、同じホテルに泊まっている。雅子が各人のアリバイを吟味していると、今度は良子が誰かに海に突き落とされた…。