2020年は長岡秀星が1970年4月突然にアメリカに渡ってから50年の節目の年になります。当時コンピューターとは全く無縁の時代、面相筆、烏口、エアブラシで創造した宇宙・科学イラストレーションは、アフターコロナの時代、世界的に宇宙への関心が高まる中、観る側に地球・宇宙への想像と感心を限りなく膨らませてくれます。
秀星が創造したイラストレーションは、70年代イラストレーション全盛の時代、大型グラビア誌(ライフ、ルック、サタディイヴニングポスト等)を席巻し、そして70年代後半から80年代に制作された数々の宇宙をモチーフとしたレコードジャケット(Carpenters、Earth, Wind & Fire、ELO、Maze、Jefferson Starship etc. )のイラストレーションはアルバム部門での数々のプラチナディスク受賞が物語るように、レコードアルバムジャケット文化を作り上げたと云っても過言ではありません。
約40年前(1981年)、当時の伊勢丹美術館で開催された長岡秀星展は、その人気の高さに一種のパニックとなりました。(1981年月刊プレイボーイより)
本展は、宇宙・科学イラストレーションの原画、アルバムジャケットの原画、全約70点で構成、気鋭の展覧会デザイナー おおうち おさむ氏がデザインし、秀星の世界をリニューアルして開催します。
秀星が描いた近未来の世界は、時代を超えても、見るものを興奮と感動の世界に誘ってくれます。 本企画が近い将来に来るであろう宇宙の時代に向けて、世代を超えて多くの皆様が感じ、想像し宇宙への思いを馳せる機会になることを望んでやみません。