放送日：
2023年9月7日(木) 22:55～23:00

　商業ビルや食品工場、レストランなどから日々出されている汚れた水。その水から取り除いたゴミなどが集まったものを汚泥(おでい)という。汚泥は、そのままの状態で下水に流すと川や海の環境を壊してしまうため、廃棄物として処理しなければいけない。その方法の一つが汚泥処理という微生物による分解処理。しかし微生物によって分解させても残ってしまう有機物の塊があり、最後は焼却して埋め立て処理などをしているのが現状だ。今回は、そんな汚泥をある物にアップサイクルし農業に役立てている会社を取材。

東京都板橋区にある産業廃棄物の収集や運搬、処分などを行う会社では、都市の廃棄物から微生物を抽出し有機農業向けの植物活性剤を製造。処理後の排水から微生物を抽出し働きを強化。およそ1500種類の微生物の働きをコントロールし植物を元気にするという。土壌に入った微生物は、保水性を高める効果があり、微生物が分解した有機物は栄養素として吸収されるため、農作物の育成や品質に大きな効果が現れる。現在、アフリカなどの19か国で実験導入を開始。食糧の供給増加のほか、貧しい農家の収入アップなども期待されている。資源循環やアップサイクルで持続可能な社会の実現に貢献できる企業になりたいと話す。

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