放送日：
2023年8月17日(木) 22:55～23:00

　日本の飲食店などで出される廃食用油(はいしょくようゆ)は年間40万tだが、そのうちの9割以上が回収され、家畜の飼料や石けんなどにリサイクルされている。一方で、家庭内から出される廃食用油は年間10万トンほどで、そのうちのおよそ1割程度しか回収されておらず、残りの9割は凝固剤で固めて可燃ゴミとして出されるか、下水道に生活排水として流れてしまっているという。廃食用油は「リサイクル」することで焼却するごみの量を減らすことができ、生活排水に流さないことで河川汚染の減少にもなる。今回は、その廃食用油を使ってSDGs活動に取り組む企業を取材。
栃木県佐野市にある廃食用油の回収やリサイクルを行う会社では、事業者などから預かった油がどのようにリサイクルされているのか見える化を図るために、使用済みの食用油を燃料にし、ミニトマトの栽培を行なっている。ビニールハウスを温めるために、化石燃料に代わって使用済みの油を使うことで、CO2の排出量がゼロになるという。油の回収先であるこちらのホテルではそのトマトを使った料理も取り入れ、循環型のシステムを実現。今後は、家庭用の使用済み油の回収を進めるべく「リターナブルボトル」も考案。油のリサイクルを知ってもらい、見える化する取り組みを行うことでリサイクル意識を高めてほしいという。

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