放送日：
2023年5月4日(木) 22:55～23:00

　 日本では森林の面積はほぼ変化がないのに、蓄積量（森林の資源量）はどんどん増加している。平成29年度の蓄積量は52億4,200万立方メートルと、昭和41年度の約2.8倍にもなっており、日本には資源として利用できるにもかかわらず、放置されている森林が多く存在している。そんな中、世界初の技術で木材に新たな価値を与え、SDGs活動を行うある研究所を取材。

三木恒久さんは、木材を自在に変形することができる流動成形を研究し、その実用化開発に取り組んでいる。プレス機に木のチップ材をセットし圧力をかけると、木材が粘土のように金型に沿って変形。特殊な薬剤を染み込ませ、熱を加えてプレスし、木材が流動化することで木の細胞がバラバラになり、金型に沿って変形しているのだそう。流動成形で作ったものは元々の木材より強度が高くなるため、プラスチックや金属が使われているような用途に木材を使うことができるようになるという。すでに愛知県の金型メーカーでは、スピーカーのコーンや将棋の駒など、この技術で様々な商品開発を進めている。この技術を企業や大学と一緒に研究することによって、社会課題の解決に貢献したいという。

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