放送日：
2023年3月30日(木) 22:55～23:00

　太陽光や風力、地熱、水力、バイオマスといった再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出せず、日本国内でも生産できることからこれからの重要なエネルギー源を構成することは間違いない。しかし、資源に乏しい日本は、エネルギー供給のうち、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料が未だ8割以上を占めていて、そのほとんどを海外に依存している。そんな中、再生可能エネルギーに革命を起こす発明でSDGsに取り組むある方を取材。

桐蔭横浜大学で特任教授を務める宮坂力さんは、次世代の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」を開発。一般的に広く普及している太陽電池は、壊れにくく電力への変換効率も高い一方、材料や製造コストが比較的高いというデメリットがあった。そこで宮坂さんが開発したのが、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を持つ太陽電池。従来の太陽電池は重量がある上、太陽に向かって垂直に取り付ける必要があったが、ペロブスカイト太陽電池は色々な角度から入った拡散光を発電に使うことができ、軽量で柔軟なため、直射日光の当たらない場所や建物の壁などにも自由に設置が可能。2009年にこの画期的な太陽電池を提案して以来、世界の企業などからも大きな注目を集めている。ペロブスカイト太陽電池の主な原料となるのがヨウ素で実は日本は生産量世界第2位のヨウ素大国だ。原料をほとんど国内で調達できるため小さな町工場でも生産ができ、持続可能な社会づくりに向け非常に有効な太陽電池だという。

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