知りたい!SDGs

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#167:

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放送日:
2022年12月8日(木) 22:55~23:00

日本の食品廃棄物を推計したところ、なんとその量は約2372万トンにも及ぶ。このうち本来食べられるにも関わらず廃棄されている食品は約522万トンにも及び、これは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた国連世界食糧計画による食料支援量420万トンの1.2倍に相当する。そんな“食品廃棄物”を有効活用してSDGs活動に取り組んでいる学校を取材。

三重県立相可高等学校生産経済科・農業クラブでは学校内で出た、食べ残しや調理した際に出た野菜の切れ端などの食品残さを有効活用し、学校内で循環型農業を実現するという世界初の試みに挑戦している。こちらの学校では調理師を目指す生徒たちが先生の指導のもとレストランを運営。そこで出た食品残さを様々な方法で有効活用している。例えば、食品残さや畜産廃棄物などを原料としたバイオマスプラントから出るメタン発酵消化液を農業に利用。食品残さなどのゴミ問題を解決し、消化液を肥料として使用することにより、安全で優秀な野菜が栽培している。この取り組みはリデュース・リユース・リサイクルの推進に貢献した功労者に贈られる3R内閣総理大臣賞を受賞。また、バイオマスプラントから出る消化液を使って栽培したバジルを使用し、メーカーと共同でバジルオイルを開発。レストランから出た食品残さを処理して消化液を製造、その消化液を肥料としてバジルを栽培し、生徒たちが運営するレストランでバジルオイルを使った料理を生み出すという循環型農業を実現している。農業クラブではこの取り組みを「超バイオマス栽培」として大根などの野菜も育てている。地元多気町をバイオマス産業の町にするため、挑戦していきたいという。

出演者

ナビゲーター:皆藤愛子 /
ナレーション:金本涼輔


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