放送日：
2022年11月17日(木) 22:55～23:00

日本の伝統工芸である和紙だが、現在その原料となる「こうぞ」や「みつまた」の生産者の高齢化が著しく、後継者不足が深刻になっている。さらに、ライフスタイルの変化によって、生活の中で和紙が使われる機会は減少する一方。2009年から始まった株券の全面電子化等、ペーパーレスへの流れは今後ますます進んでいく。このまま和紙という日本が世界に誇る伝統工芸が失われないよう、SDGs活動を続けている企業を取材。

福井県にある襖や壁紙を中心とした和紙を制作している会社では廃棄食材を使って新たな和紙「フードペーパー」を開発。原料となるのは県内にある野菜のカット工場から出る「廃棄食材」。生産過程で捨てられてしまう野菜の皮などを無償で仕入れ、そこから新たな紙製品を制作。入手困難となってしまった和紙の原料をある程度まかなえるだけでなく、廃棄食材を有効活用することで廃棄物の量も削減。通常の和紙と異なり、使用した食材によって独特の色合いが出て質感にもそれぞれ個性があるという。さらに、天然素材の和紙は、人体に害のある化学物質を吸収する役割もあり人にも環境にも優しい素材。紙を作っている自分たちも助かりつつ、（食材を）頂いている方々のごみを減らせる。お互いに協力し合いながら、さらに持続可能な社会の実現に向けて活動していきたいという。

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