知りたい!SDGs

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#160:

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放送日:
2022年10月20日(木) 22:55~23:00

海上保安庁によると、令和3年度に過去10年間で最多となる493件の海洋汚染を確認。海洋汚染には様々な要因があるが、古くから話題に上り続けているにもかかわらず、今なお抜本的な解決に至っていないのが「釣りによるゴミ問題」。例えば、釣り糸。現在、釣り糸はナイロンやフロロカーボン、ポリエチレンといった化学繊維製が主流。もし釣りの最中にプツンと切れてしまうと化学繊維のため「分解」が起こりにくく、水中をいつまでも漂い続ける。そうして水中に残った釣り糸は魚などの水中生物や、その魚を食べようとした鳥などに絡みつき、怪我を負わせることも少なくない。そんな、釣りによる海洋汚染の問題を解決しようとSDGs活動を続けている方を取材。

静岡県沼津市を拠点に海中ゴミの問題を解決するべく活動する土井佑太さんはダイビングした時に回収してきた釣りゴミを直して販売する活動をしている。土井さんが主に回収するのは、根がかりして海底に置き去りにされてしまったルアーや釣り糸。根がかりとは、ルアーなどの針が海底の岩などに引っかかって動かなくなり、釣り糸を切るしかなくなってしまう状況のこと。活動のきっかけは趣味のダイビングをしている際に海が汚れていることに気付きゴミを拾い始めたことからだそう。取材をした日は、約30分潜って約100個のルアーを回収。2021年には1万個以上のルアーを拾い集めた。回収したルアーに絡まっている糸や釣り針を分離させ、知り合いの工場で汚れを落とし、塗装を行い、新品同様に綺麗にリメイクして低価格で販売。得た利益は海の清掃活動費などにあてているという。全国の海で同じようなことをできる人を増やしていって、最終的に全国の海をキレイにしながら活動費が捻出できるような仕組みを広げたいという。

出演者

ナビゲーター:皆藤愛子 /
ナレーション:金本涼輔


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