『八木亜希子のおしゃべりミュージアム』

　フリーキャスターの八木亜希子が国内の魅力ある美術館や博物館をめぐる「八木亜希子のおしゃべりミュージアム」。放送21回目を迎えた今回は、神奈川県小田原市にある江之浦測候所を訪れる。絶景の中に悠然と広がるこの施設は、日本を代表する世界的な写真家でもあり建築、演劇、造園と多岐にわたって活躍する現代美術作家・杉本博司氏が構想10年、建築10年という長い年月をかけ2017年10月、小田原市江之浦の柑橘山に誕生させた。
　施設内には杉本氏が長年に渡ってコレクションしてきた、貴重な古美術品や新たに設計した建築など数多く展示。まず入って驚かされるのは、片面ガラスで覆われた100メートルギャラリー。杉本氏が計算し尽くしたこのギャラリーは、柱が一本もない不思議な空間を演出。ここに展示されているのは彼の代表作「海景」。ここだけでまず訪れる人を圧倒し、魅了する。この100メートルギャラリーで杉本氏に直接話を聞いてみると、驚きの秘話を明かしてくれた。相模湾を一望でき、みかんを始め今もなお柑橘栽培を続けるこの場所で太陽の運行を体感し、人類の最も古い記憶をよみがえらせる江之浦測候所。
　今回は、世界的な現代美術作家・杉本博司氏のこだわり抜いた唯一無二の施設を堪能し、彼が考える圧倒的な世界観に八木亜希子がおしゃべりで迫る。