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2024年5月31日(金) 18:00~19:00

『隠密奉行 朝比奈 第1シリーズ』

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次回の放送予定

2024年5月31日(金) 18:00~19:00
第6話「越前竹人形の秘密」

毎週(金)18:00~19:00

「事件ですか」
老中土屋相模守の前にやってきた朝比奈の前に、越前竹人形が置かれた。
「すると此度は、越前……」
越前丸岡藩有馬左衛門佐(市川右近)は土屋相模守の親戚筋にあたる、将来を嘱望されている若き藩主である。それが、幽閉されているらしいというのだ。
「わしへの気遣いは無用。左衛門佐に非あるときは丸岡五万石の取り潰しもやむを得ぬ」

「真鍋! お前はわしの出世の邪魔をしておるのか!」
いつまでたっても朝比奈河内守のまともな報告を持ってこない真鍋に対して、目付筆頭の渡辺弥左衛門の堪忍袋の尾が切れた。
「もうお前には、頼まん。わし自ら、朝比奈様を探る!」
だが、渡辺の尾行など朝比奈もりんも先刻承知。二人で呉服屋に入って、まんまと渡辺をまいてしまった。

越前丸岡領内に入った朝比奈は、役人ともめていた多七(前田淳)という百姓を助けた。
多七は藩主左衛門佐が幽閉されている六呂瀬のものだという。そして、彼の爪の先には火薬が詰まっていたが、多七は頑強に否定した。

藩主が幽閉されている屋敷の周りで、連日何者かが花火をあげていた。その花火は簡単な時限発火装置が仕掛けられていて、その場にいないでも花火があげられるようになっていた。
だが、それが多七たちの仕業であり、彼らが、幽閉されている左衛門佐を励ますためにあげているのだと朝比奈は知った。
そのころ、藩政の実権を握る城代家老・岡倉主馬(立川三貴)は花火の仕掛けに気づき、百姓たちを待ち伏せにし、一斉射撃で皆殺しを図った。
何とか一人だけ助かった多七から話を聞いた朝比奈は、一刻の猶予もならないと感じ、白昼警備の手薄いのに乗じて幽閉屋敷に乗り込み、左衛門佐を救出しようとした。
ところが、左衛門佐は自分は藩主失格であり、今更逃げ出しても藩士・領民の血が無駄に流されるだけだといって、頑として救出を拒むのだった。

岡倉は、領内に隠密奉行が潜入したことを察知し、近隣諸藩の要望で領内視察を行うついでに公儀大目付朝比奈河内守も招待した。
「これはやましいところが何も無いか、さもなくば隠しおおせる自信があるということじゃ。――となると、これは公儀への挑戦状」
老中土屋相模守は女忍び・千景を至急朝比奈のもとに派遣した。

「策に乗ったと見せて、利用してやるのも面白そうだ」
朝比奈と岡倉の丁々発止の駆け引きが始まった。

出演者・スタッフ

<出演者>
朝比奈河内守正清:北大路欣也
りん:萬田久子
真鍋平太郎:金田明夫
渡辺弥左衛門:鶴田忍
土屋相模守:船越英二
<ゲスト>
有馬左衛門佐:市川右近
百 合:大沢さやか
多 七:前田 淳
岡倉主馬:立川三貴
<スタッフ>
原案:隆慶一郎
音楽:渡辺俊幸
ナレーター:能村太郎
プロデューサー:西渕憲司、河合徹(フジテレビ)
加藤貢、上阪久和、小嶋雄嗣、塚田英明(東映)
脚本:渡辺善則
監督:上杉尚祺

番組概要

「またお出かけでございますか?」
お土産マニアの愛妻・りん(萬田久子)に特産物を頼まれて、今日も旅立つは大目付・朝比奈河内守正清(北大路欣也)。大名が不穏な動きをしないよう、監察するのが大目付としてのお役目だが、そのやり方は彼独特。老中・土屋相模守(船越英二)の密命を受けると、身分を隠し、諸藩に潜入。事件を探る。ゆえに諸藩は朝比奈を、隠密奉行と呼んで恐れる。

そして、その朝比奈の秘密の行動を探るよう、目付・渡辺弥左衛門(鶴田忍)から命令をされて、どこまでもついてくるのが、御小人目付・真鍋平太郎(金田明夫)。いつも結局、朝比奈にいいように利用されるが、それもまた楽し。

朝比奈「旅はよいな」真鍋「それはもう、陰気臭い城のなかにいるよりは、はいッ」

 朝比奈は今日も旅空の下。ひそかに、そして大胆に、悪い奴らを斬り伏せる。世はすべて事もなし!

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