- 時代劇
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2024年3月2日(土) 13:55~15:55
『鬼平犯科帳スペシャル 一寸の虫』
2024年3月2日(土) 13:55~15:55
長谷川平蔵(中村吉右衛門)は、火付盗賊改方の与力同心を引き連れ、密偵・仁三郎(寺脇康文)の手引きで、不動の勘右衛門(下元年世)の隠れ家を取り囲んでいた。隠れ家に打ち込んだが、平蔵をかばった仁三郎が短筒で打たれ、負傷した。密偵となって2年の仁三郎は助っ人稼業は長かったが、人は1人も殺していないという。2年前、仁三郎は盗賊一味と一緒に召し捕られたが、平蔵に人柄を見込まれ、獄門首になるところを助けられた。
平蔵が同心溜りに入ると、部屋の片隅で富田庄五郎(原田龍二)が食い入るように書状を読んでいた。平蔵は酒井祐助(勝野洋)に富田の素性を聞くと、3カ月前に年番方の今村の推挙で、火付盗賊改方に加わったという。剣の腕を見込まれたのだ。平蔵は富田に手紙を届けに来た者があるか酒井に探るよう指示する。
夜、富田が竹松(田中聡元)という男に、林の中に呼ばれた。橋本屋助蔵(小宮健吾)を斬ったことを指摘され、竹松から百両の口止め料を求められた富田は、竹松を一刀両断する。その様子を目撃していた鹿谷の伴助(北見敏之)が富田に火付盗賊改方の立場を使って、盗みの手続きをするよう脅す。
平蔵の指示で、おまさ(梶芽衣子)が負傷した仁三郎の世話を焼いている。おまさの味噌汁を味わう仁三郎は死んだ女房のおきぬを思い出すとしんみりとつぶやき、自分には生涯の恩人が2人いると打ち明ける。長谷川平蔵と船影の忠兵衛(三國連太郎)だという。船影の忠兵衛は仁三郎の腐った根性を叩き直してくれた恩人だ。
平蔵が墓地で粂八(蟹江敬三)に富田の身辺を探るよう指示する。平蔵は結果によっては自分が始末をつけねばならぬと決意するが…。
- <出演者>
- 長谷川平蔵:中村吉右衛門
- 久栄:多岐川裕美
- 小林金弥:中村歌昇
- 酒井祐助:勝野洋
- 木村忠吾:尾美としのり
- 小房の粂八:蟹江敬三
- 大滝の五郎蔵:綿引勝彦
- 伊三次:三浦浩一
- おまさ:梶芽衣子
- 仁三郎:寺脇康文
- 富田庄五郎:原田龍二
- 鹿谷の伴助:北見敏之
- 幸:若村麻由美
- 船影の忠兵衛:三國連太郎
- ほか
- <スタッフ>
- 企画:能村庸一、武田功(松竹)
- プロデューサー:保原賢一郎、成河広明、佐生哲雄(松竹)、足立弘平(松竹)
- 原作:池波正太郎「一寸の虫」「殺しの波紋」(文春文庫刊)
- 脚本:古田求
- 監督:石原興
- 音楽:津島利章
- 制作:フジテレビ、松竹
江戸時代後期、盗賊・凶賊たちから「鬼の平蔵」と恐れられた、火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を描いた池波正太郎の人気小説「鬼平犯科帳」。1989年7月に中村吉右衛門主演でドラマがスタートしてから、これまで数多くの作品を放送してきた人気時代劇。今回はそのスペシャル版をお届けする。