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2024年9月16日(月) 18:30~19:25
<時代劇>『鬼平犯科帳 第5シリーズ』
2024年9月16日(月) 18:30~19:25
第13話「駿州・宇津谷峠」(最終話)
毎週(月) 18:30~19:25
墓参りのために京を訪れた平蔵の帰途、駿河の藤枝の宿場まで、料理人の村松忠之進が出迎えた。平蔵が愛する「江戸の味」で長旅の疲れを癒してもらおうという佐嶋忠介の計らいだった。
平蔵が留守中の江戸は、駿河を本拠とする盗賊・空骨の六兵衛が隠れ家で殺された以外はおおむね平穏だった。六兵衛殺しは、たまたま運び出される遺体を、密偵のおまさが目撃したことから発覚した。おまさはそこで、かつて親しくしていた女盗賊のお茂の姿を見かける。気になって後をつけると、お茂は東海道を下り、藤枝に近い鞠子の宿場に足を進める…。
お茂は、宇津谷峠の夜の山道を登り、地蔵堂で六兵衛一味の音五郎と密会をしていた。だが、情事の最中に音五郎を刺し殺してしまう。お茂は、おまさを見て驚く。お茂は、この年の春、六兵衛の下で武蔵の府中で八百両のお盗めをしたが、六兵衛はいつまでたっても分け前をよこさないので、音五郎とともに江戸へ行った。しかし話がこじれて音五郎が六兵衛を殺してしまった。そしてそのあと音五郎と寝た、と説明した。
また、お茂には藤枝に久蔵という亭主がいて「このままでは帰れない。音五郎を殺してしまった」と言うのだが、はっきりしない点もあり、どうも疑わしい…。
おまさは、藤枝の宿に平蔵を訪ね、今までの出来事を報告をする。平蔵は、ことの本質は、男女の問題ではなく、六兵衛が金のありかを音五郎にしゃべり、それを聞き出したお茂が、金を独り占めしようと音五郎を殺したのだと見抜いた。
驚いたことに、金の隠し場所は久蔵がいつも首から下げているお守り袋の中の絵図に書かれていた。久蔵は、そのことをお茂にも伝えないでいたのだ。
ある日、同じ仲間で、久蔵と対立する臼井の鎌太郎も、六兵衛の死の知らせを聞いて、藤枝までやってきた。お茂は恐ろしい女である。絵図のことを鎌太郎に話し、自分が絵図を盗むから、二人で分けようと色目で誘った。しかし、その直後、お茂はおまさに、金を手にしたら男には用がないから、百両で鎌太郎を殺してくれと頼むのだった…。
- <出演者>
- 長谷川平蔵:中村吉右衛門
- 佐嶋忠介:高橋悦史
- 木村忠吾:尾美としのり
- 松村忠之進:沼田爆
- おまさ:梶芽衣子
- お茂:二宮さよ子
- 藤枝の久蔵:立川三貴
- 臼井の鎌太郎:誠直也
- 音五郎:金子研三
- ナレーター:中西龍
- ほか
- <スタッフ>
- 原作:池波正太郎(文芸春秋刊)
- 企画:市川久夫、鈴木哲夫
- プロデューサー:能村庸一、佐生哲雄
- 音楽:津島利章
- 脚本:野上龍雄
- 監督:三村晴彦
- 制作:フジテレビ/松竹株式会社
- 制作協力:京都映画株式会社
中村吉右衛門の当たり役として、平成元年から平成10年までの10年間で133本放送し好評を得てきた『鬼平犯科帳』。今回は第5シリーズをお届けする。
いつの世にも悪は絶えない。徳川幕府は火付盗賊改方という特別警察を設けていた。凶悪な賊の群れを容赦なく取り締まる為である。独自の機動性を与えられたこの火付盗賊改方の長官こそ長谷川平蔵。人呼んで鬼の平蔵である。その平蔵の活躍を描いた人気時代劇!(全13話)