12/8(日) よる9時放送
「踊る大捜査線 THE MOVIE」にまつわる小ネタ

■映画化の経緯

当時のフジテレビ社長から「最終回、視聴率20%超えたら映画化して良い」と約束を取り付けた、亀山プロデューサーは、和久さんが念願だった警察殺しの犯人を捕まえて最終回の視聴率は…23.1%。映画化決定!

■公開初日と興行収入

当時まだ全席入れ替え制ではなく、公開初日に2500人の徹夜組を含む3200人が日劇のある有楽町マリオンを取り囲んで列をつくり、リピーター続出の社会現象となり、興行収入は101億円を記録!!

■窃盗犯の河原崎

窃盗犯の河原崎(正名僕蔵)は、実は作品冒頭で青島がゴルフのキャディバックを河原崎に渡しており、その時の恰好は「鑑識」。そして、更に遡るとテレビシリーズの第3話で、湾岸署地下の留置場で青島やすみれと会っており、その時はあくまでも看守としての出演で、当時もコスプレで潜伏していたという設定だったかは定かではない。また、『MOVIE 2』でも署内映像「プロジェクトK」にも出演。

■セットについて

身代金の受け渡し場所として設定された横浜ドリームランドのコンドル前の公衆電話は、撮影用に設置されたもの。本作公開の4年後の2002年に閉園。ちなみに、雪乃が日向真奈美に切りつけられたクイーンズスクエアのカフェは映画用の特別セット。

■オマージュ

捕らわれた和久さんが居場所を伝えるシーンは、黒澤明の『天国と地獄』のオマージュ。 終盤で、和久さんの居場所を突き止めるシーンで、画面全体がモノクロになり、煙突の煙のみピンク色になるいわゆる「パートカラーの演出」は、映画『天国と地獄』(黒澤明監督)のオマージュ。和久さんのカラーボールが当たる缶には黒澤塗料と記載されている。

■セリフ誕生秘話

神田署長の「あのさ、ぼくたち、何も犯人を逮捕するなとは言ってないのよ。でもちょっと最近領収書が多すぎるね。これから、犯人逮捕は安くあげるように」というセリフは、プロデューサーが上司に言われた「何も20%のドラマを作るな、とは言っていない。でも赤字が多すぎる。これから、ドラマ制作は安くあげるように」という言葉からヒントを得たもの。

■『THE MOVIE 2』への伏線

作品中盤の青島と室井がお互いの想いを話すシーン。缶コーヒーをおごってもらった室井が青島に対して放った一言「自動販売機ごと返してやる!」は、次作で無事有言実行され、休憩室に室井からの自動販売機が入る。次作では、青島が室井に対して「自動販売機、入れていただきありがとうございました」というセリフがある。

12/15(日) よる9時放送
「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
にまつわる小ネタ

■プロモーションと興行収入

冒頭のアニメ映像ラストに出てくるURLは、実際にアクセス可能で、そこには鑑賞者専用のネタバレ掲示板が設置されており、各々の感想を披露する場所となっていた。これを見たファンは、2度3度劇場へ足を運び、興行収入は173.5億という実写邦画歴代1位を記録。この記録は今も破られていない。

■第1話と同じカット割り

タイトルあけの青島が出勤シーンは、ドラマシーンの第1話の同じカット割りになっている。

■テロ組織「お台場の月」は実は・・・

またこの訓練で犯人役を務めた青島が名乗るテロ組織名は「お台場の月」。これは、2000年に公開された織田裕二が主演した映画『ホワイトアウト』に登場するテロ組織「赤い月」から引用されている。

■本広作品からのオマージュ

和久さんは乗客役での訓練参加だが、犯人側に心変わりするという役回り。これは、本広監督がメガホンを取った映画「スペーストラベラーズ」からのオマージュ。また、タイトルバックの雪乃のシーンで、熊のぬいぐるみが登場するが、これも同作品に登場する、熊のぬいぐるみ。さらに、エンドロールで雪乃がこのぬいぐるみを抱えて走るスナップ写真が登場する。

■冒頭に伏線はりまくり、犯人でまくり

タイトル明けの冒頭シーンは、電柱で工事をしているのは“監視カメラの設置”、男性が配っている“ビラは献血の呼びかけ”、銀色のコンパニオンは“耳栓の試供品配り”(訓練シーンの閃光音響手榴弾を避けるために青島が使った耳栓)。画面右手前から奥に行く移動する“親子連れ”は、のちに登場する「アットホームな家族風」のスリ一味(この後も、何気ないシーンで実は何度もこっそり見切れている)。モデルルームの看板は、のちに被疑者が潜伏する建設途中のマンション、画面奥にはラストシーンで登場する大江戸温泉のパフォーマンス集団もいる。湾岸署前のシーンには、献血者付近に噛み付き犯のナインティナインの岡村さん演じる“増田喜一”も見切れてる。

■監視モニターシーンは、お馴染みのキャラと監督の息子が出演。

監視モニターシーンで、モニタ内に映る、緒方が事情聴取している赤い服のドライバーはテレビスペシャルの『歳末SP』、『番外編』に登場するおなじみ三井一郎、そして彼が連れている子どもは、本広監督の息子。そして、実はこのシーンに映る白いトラックは、連続殺人犯グループの車で、犯人の一人である国見の姿が通過する。(この後も、何度も白いトラックが見切れているシーンがある)

12/22(日) よる9時放送
「交渉人 真下正義」にまつわる小ネタ

■スピンオフ作品も小ネタてんこ盛り

オープニングに使われている、クリスマスのおもちゃ売り場に、映画「スペーストラベラーズ」の熊(かつて雪乃がこのぬいぐるみを抱えて東京湾に飛び込んだとされる)や、『THE MOVIE 2』で初登場した湾岸太郎が映る。また、スタートレックのコスプレをする三上一郎も出演。手を引いている子供は、おそらく本広監督の息子と思われる。

■全国の地下鉄で撮影が敢行

地下鉄サリン事件を想起させることから、東京メトロ、東京都交通局から撮影許可が下りず、地下鉄シーンは、札幌の市営地下鉄、埼玉の埼玉高速鉄道、横浜の市営地下鉄、大阪のJR西日本と大阪市営地下鉄、神戸の市営地下鉄、福岡の市営地下鉄という全国7か所で撮影を実施。また、撮影は営業運転を終了した深夜のみということで、撮影隊は4班に分けられ、それぞれの場所で同時期に撮影を行った。

■「建設中の地下鉄14号線」のモデル

「建設中の地下鉄14号線」は当時、実際に建設中だった、現在の副都心線がモデルとなっている。

■内田洋行は実在する

永田町駅のシーンで、「内田洋行」という会社の看板が見切れるが、この会社は、「踊る大捜査線」の湾岸署として撮影に使われた潮見コヤマビルに入っていた企業。現在は移転している。

■クラシックコンサートの指揮者

クラシックコンサートの指揮者はフジテレビの深夜番組に登場するキャラクターと同じ クライマックスのクラシックコンサートのシーンで指揮者役は、西村雅彦演じる、前主十路は、1993年10月~1994年3月までフジテレビの深夜番組放送枠『音楽美学 JOCX-MIDNIGHT』で放送された30分のクラシック音楽紹介番組「MAESTRO(マエストロ)」のキャラクターであり、この番組を演出は本広監督。

■次作への伏線

最後の記者会見で、室井が新宿北署から呼び出されるシーンは「容疑者 室井慎次」に繋がっている。

1/12(日) よる9時放送
「容疑者 室井慎次」にまつわる小ネタ

■冒頭の新宿アルタ前のシーンはセット

冒頭の新宿アルタ前のシーンは、福島県に建てられた屋外セット。取り調べを逃げ出す神村巡査(被疑者)が大型トラックにひかれそうになるが、そのトラックは「カエル急便」のトラック。

■灰島弁護士は『交渉人 真下正義』の犯人?

灰島弁護士の携帯ゲーム機には、『交渉人』に登場したクモE4-600のキーホルダーがついている。そのため、『交渉人』で明らかにされなかった犯人は「灰島ではないか?」という説が持ち上がった。

■和久さんの実子もスタッフとして参加

スタッフのエンドロールにある「俳優担当:碇矢まゆみ」は、いかりや長介さんの実子。

■交錯する様々な絆

室井慎次管理官(柳葉敏郎)と新宿北署の工藤刑事(哀川翔)の絆は、一世風靡セピア時代から。実は、一倉警視正演じる小木茂光も一世風靡セピアメンバー。また、君塚監督×佐野史郎(窪園検事役)、冬彦さんブームを巻き起こしたドラマ「ずっとあなたが好きだった」と同じ組み合わせ。

1/19(日) よる9時放送
「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」
にまつわる小ネタ

■様々なオマージュ

作品の最初のカットは『THE MOVIE』の冒頭オマージュ。本作はレインボーブリッジを引っ越しのトラックたちが逆走している。冒頭のタイトルバックは、テレビドラマ第1話のオマージュ(空撮なども同じアングル)また、映画シリーズで唯一、作品テーマ曲ともいえる「Rhythm and Police」が使われてない。

■ファン必見の小ネタ満載

①盗犯係の森下が手にしているものは、『THE MOVIE 2』で自身が捜査の一環で 締め付けてもらったSM紐
②青島のデスクの引き出しから出てきた耳栓は、『THE MOVIE 2』で閃光音効 手りゅう弾をガードした時の耳栓
③「不要」に分類した、白色のWPSのトレーナーは『THE MOVIE』のラストで 松葉づえをつきながら、リハビリをするときに着ていたトレーナー
④青島係長の部下への健康診断アナウンスは、テレビシリーズ第1話の小ネタ・魚住 係長の「健康診断」のお知らせを踏襲
⑤バス運転手(永野宗典)は、元TTRの東陽町の駅員(『交渉人』では駅員役で出演)

■今回の主犯はテレビシリーズで登場したゲーセン荒らし

主犯の森廉演じる須川圭一は、テレビシリーズのゲーセン荒らし(当時9歳)が大人になった設定。犯人グループのアジトで、メンバーが買ってきたあんまんに対し「甘いの嫌い」という須川のセリフもテレビシリーズ第1話のオマージュ。また、終盤の開所式前のシーンで青島が「君どこかで…」というセリフはテレビシリーズの繋がりを想起させる。

■5度目の三井一郎

スタートレックの恰好をしている三井一郎が終盤、子どもと街頭テレビを見るワンシーンで出演。『歳末SP』、『初夏SP』、『THE MOVIE 2』、『交渉人』に続き、5回目の登場。ちなみに、子供のうちの1人は本広監督の息子と思われる。ちなみに、この2人は『THE FINAL』でも出演シーンがある。

1/26(日) よる9時放送
「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」
にまつわる小ネタ

■『THE MOVIE 2』で被害にあった女子高生が警察官に

作品冒頭、交通課のシーンで、久美子と会話している女性警官(小松彩夏)は、『THE MOVIE 2』で噛みつき魔に襲われた女子高生。会話の中で「3つでいいよね?」、「2つで十分ですよ」というやりとりは、映画『ブレードランナー』で有名なやり取り。ちなみに、ラストの事件解決後のビール配りのシーンでも、このやりとりが繰り広げられている。

■和久さんと関係があったホームレスが殺害される

変死体を発見される被害者は、昔、和久さんにお世話になったホームレス。

■劇中で、ちゃんこ鍋をふるまう俳優が、現実でもちゃんこ屋に転身

捜査本部のケータリングでちゃんこ鍋をふるまうのは、『歳末SP』から『THE MOVIE 』まで盗犯係の武刑事役の竹沢一馬。現在は俳優を辞めて、三軒茶屋でちゃんこダイニングを経営。

■環境サミットのホットドッグ売りと、『交渉人』でケーキを運ぶ人と同一人物

環境サミット前のホットドッグ売りは『交渉人』ではケーキを運んできた武藤役(青木忠宏)。『THE MOVIE 2』では被疑者役でも出ており、今作で3度目の出演となる。

■青島の知られざる交友関係

環境サミット警備員役の小守は、最初は97年テレビシリーズ最終話のイメクラ店長として登場。その後の98年の『秋SP』では、青島の情報屋として、ホストクラブの呼び込み役として登場。この間に青島と親しい仲になって以降、「青ちゃん」と呼び合う仲になっている。

■和久さんは青島の中で生き続ける

作品終盤、湾岸署前で鳥飼管理官とすれ違う際に青島が「正義なんてのは、胸に秘めとくぐらいがいいんだ」というセリフは、TVシリーズで和久さんが青島に対していった言った事。それを鳥飼に伝えるというオールドファンにはたまらない演出。

■室井さんの秋田弁

室井さんの秋田弁が作品終盤で登場。今作で青島に対して「おじまげな」は、「かっこつけるな」と言う意味。