スペシャルインタビュー

今回新たに番組が決まって率直な感想をお聞かせ下さい。

 私は一旦引退したつもりだったんですよ。もう年もとってしまったしね。ところが、それ以後テレビ番組を見るたびに、くやしくて「俺だったらこうする、俺だったらこうしたい」という気持ちがわいてくるんですね。もう一回やりたいなと思っていたら、声かけていただきました。そして懐かしい仲間の顔も見まして、そしたら夜眠れなかったんですよ。本当に嬉しかったです!


番組の見どころを教えてください。

 生き物のことは知っていると思っている人が非常に多いんですね。でも、どれだけ自分の手元において、じっくり飼って、けがをしながら泣きながら笑いながら生き物とぶつかりあいながら、彼らの要求を身に受けて調べた人が何人いるかということですよね。この番組では、スタジオに動物を連れてきてワーっと叫ぶのと全然別です。例えば動物が前足を動かす、これにも大きな意味があります。シカで違う、イノシシで違う、トラで違う、それからウマではもっと違いますね。そういったことを一つ一つ取り上げて、今まで撮りためたものを出してきたり新しく撮ったりしながら、この動物はこういうふうに見てほしい、ということを紹介していきます。動物を見て、今この動物は何をやりたいだろう?そうかあれをやりたいんだ!などというふうに分かっていただけたら非常に幸せですね。そのようなことがたくさんでてきたら私は嬉しいです。


過去様々な国に行って、忘れられないエピソードがあったら教えて下さい。

 私は番組を30年やりました。そして後で、仲間といろんなことを考え合わせますと、ものすごく恵まれていたんだと思いますね。自分で行ったんではないんです。スタッフに連れていってもらったことがたくさんあります。それからテレビの力で普通じゃ見ることができないところまで見せてもらいましたね。研究者が秘密にしていることでも、「テレビです」というと、ついカメラの前でいろいろとしゃぺっちゃうんですね。その点で私は非常に勉強させてもらったなと思って感謝しています。こんな人間いないじゃないんですか。本当に世界中行きました。もう寒いところから暑いところまで行きましてね、そして、第一線で動物を飼っている人たちや、動物を一生研究している人たちともつきあうことができました。これは大財産だと思いますね。その大財産の宝の箱を、今回もう一回開けて、みなさんの目の前でお見せしたいですね。私一人が秘蔵しているのはもったいないです!だから見てくださいよ、とにかくいろんなものが出てきます!


視聴者へのメッセージをお願いします。

 地球は広くて、命が豊かで、そこを旅しますと、降りしきる雨粒を全部身に浴びるくらい、命の秘密にぶつかりますね。犬といっても450種類くらいいるんですよ。それをしらみつぶしに一つ一つ調べたんですね。そうすると一つ一つ違うんですね。これは、じっくり話す番組ではないとなかなかお見せできませんから、今回はですね、その一つ一つの何が違うのか、何に由来しているのか、こう考えたほうがいいのか、例えばセントバーナードとつきあうときはこう、チワワとつきあうときはこう、こういったことまで含めまして、皆さんにお伝えしていきたいと思いますね。私もゾクゾクしております!宝の箱を開けますよ!どうかご覧ください。