北の国から

『北の国から '98時代』(後編)

<あらすじ>

 螢(中嶋朋子)と正吉(中沢佳仁)の結婚が決まった。螢が結婚の日まで、石の家で暮らすことになり、喜びを隠しきれない五郎(田中邦衛)。だがシンジュク(布施博)が、螢のお腹の子の父親が実は、正吉の子ではないことを和夫(地井武男)から聞いてしまう。  草太(岩城滉一)は、そんな事はともかく、今は螢の門出を盛大に祝ってやることが大事だというが、実は子供のことは、誰もが疑いを持ち始めていることだった。正吉のことを誰よりも知る純(吉岡秀隆)も、そして五郎さえも…。  ある日、五郎は螢のいない間に、母子手帳を見て真実を知ってしまう。そして、シュウ(宮沢りえ)のもとを訪ね、螢の結婚のことや、純が頻繁に来てくれるようになったことなどをシュウに話した。五郎は、今までになかったほど幸せを感じていることを伝え、シュウに自分たちのそばにいて欲しい、と伝えた。それからしばらくして、シュウは純へ久しぶりに連絡をとるのだった。  そんなある日の事だった。完次(小野田良)が行方不明になったという知らせが五郎と純のもとへ入った。資金繰りができなくなり、離農を迫られたという完次。純は、正吉、チンタ(永堀剛敏)らと一緒に必死で完次を探しはじめた。純は完次の離農を言い渡したのが草太だと聞き、ショックを受ける。  それからしばらくして、純は正吉から、草太が完次の住んでいた家に住まないかと持ち掛けてきたことを聞かされた。実は、純も草太から仕事を手伝わないかと誘われていた。ある夜、話があると草太にスナックに呼ばれた純は、また仕事の誘いをうけ、手始めとして、明日完次のところから引き取ったトラクターを運ぶのを手伝ってくれといわれたが、協力はできないときっぱりと断った。スナックにいた客からも非難の言葉を浴びせられた草太は、怒って店を出ていってしまう。  その翌日、純は雪子(竹下景子)の店へシュウへのクリスマスプレゼントを買うためにやってきた。忙しそうな雪子の代わりに鳴り響く電話を取った。それは五郎からで、受話器から聞こえてきた言葉に、純は呆然と立ち尽くすのだった…。

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