＜午後の名作ドラマ劇場＞『消えたミステリー』

　伊豆高原別荘地の、ベストセラー作家・木佐貫耀子(大谷直子)の大邸宅では耀子の誕生パーティーが開かれた。集まった客のうち、耀子の陰のパートナーとして題材を集めたりストーリーを考えたりしてきたレポーターの北原(黒田アーサー)とその新しい恋人・裕美(野村真美)が残って泊まった。耀子には落ち目の俳優・茂生という夫がいた。そして、耀子の同級生で現在は秘書の圭子は、耀子の傲慢さに怒りを覚えていた。
　耀子は北原への未練が断ち切れず、裕美を憎んでいた。一方の北原は耀子の影に甘んじることを拒み、茂生は耀子に養われていることに屈辱を感じていた。
　そして、耀子には何者からか脅迫めいた手紙と黒百合が届けられる。しかし、その夜殺されたのは秘書の圭子だった。