
- 時代劇
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2025年9月25日(木) 18:30~19:25
<時代劇>『剣客商売 第1シリーズ』
2025年9月25日(木) 18:30~19:25
第9話「天魔」
毎週(木)18:30~19:25
秋山小兵衛(藤田まこと)の前に、笹目千代太郎(片桐光洋)という異様な雰囲気の若い男が姿を見せた。
顔だちは整っているのだが、髪は総髪で派手な衣装である。腰には鉄の芯が入った特殊な木刀を下げている。
千代太郎は全国を武者修行し、八年ぶりに江戸へ帰ってきたと小兵衛に言った。
「化け物が…舞い戻ってきた」と小兵衛は吐息をついた。
話は二十年前にさかのぼる。
千代太郎は小兵衛が四谷で道場を開いていた頃の弟子・笹目庄平(島田順司)の息子で、幼い時から異様に身が軽く、類まれな剣術の才能の持ち主だった。
しかし精神的にはどこかおかしく、ある日、父に叱られ咄嗟に天井にまで飛び上がり、父の頭を強く蹴ってしまう。
父は大けがを負いながら小兵衛を訪ね「あれは伜ではない。魔性の生き物だ。斬って下され」と混濁した意識の下から言い、やがて息絶えた。
その後、千代太郎は行方不明になったのである。
小兵衛と再会したのは八年前である。
その時千代太郎は「自分の体内には韋駄天が宿っている」と言って小兵衛に勝負を挑んだ。
「魔物に魅入られたか」と小兵衛は思い、千代太郎の隙を見て道場の羽目板に叩きつけて失神させたが、殺すことは出来なかった。
きつく縛っておいたのだが、千代太郎はいつのまにか縄目を解いて脱走していたのだった。
帰って来た千代太郎は、これから江戸の道場荒らしを行い多くの命が落とされるだろう。
そう危惧した小兵衛はあちこちに手紙を書くのだったが…。
- <出演者>
- 秋山小兵衛:藤田まこと
- 秋山大治郎:渡部篤郎
- 佐々木三冬:大路恵美
- おはる:小林綾子
- 四谷の弥七:三浦浩一
- 板前の長次:木村元
- 傘屋の徳次郎:山内としお
- おみね:佐藤恵利
- およね:江戸家まねき猫
- おもと:梶芽衣子
- 牛堀九万之助:竜雷太
- 笹目千代太郎:片桐光洋
- 笹目庄平:島田順司
- 金子孫十郎:楠年明
- 大猿:長江英和
- ほか
- <スタッフ>
- 原作:池波正太郎
- 企画:市川久夫 能村庸一 西渕憲司
- プロデューサー:河合徹 藤山太一郎 武田功 佐生哲雄
- 脚本:野上龍雄
- 監督:舛田明廣
- 音楽:篠原敬介
- 制作協力:松竹京都映画株式会社
- 制作:フジテレビ 松竹株式会社
舞台は、江戸中期の田沼時代。時代と逆行して剣で暮らしを立てる親子・秋山小兵衛と大治郎の、時に厳しくほほえましい親子関係を叙情豊かに描いた作品。
主演の藤田まことを筆頭に、渡部篤郎他、演技に定評のある魅力の適役レギュラー陣が集結!
各回ごとにユニークなゲスト出演者を迎え、1話読み切り形式の連続ドラマでお届けする。